野村監督 堂林にフルスイング令「三振気にするな」

[ 2013年12月31日 05:30 ]

野村監督(左)が見守る中、フリー打撃をする堂林

 打ってポジションを奪え! 広島・野村謙二郎監督(47)が30日、来季の巻き返しを誓う堂林翔太内野手(22)に、原点回帰のフルスイング指令を下した。三振数を減らそうとするあまり、一発長打の魅力まで欠いた堂林の今季。三塁の定位置争いを「競争」と明言する指揮官は、プリンスの長所を伸ばす方向へカジを切り直し、5年目の来季に汚名返上を求めた。

 野村監督は“よかれ”と思って掛けた自身の言葉を反省していた。「三振を減らそうという話をしたことが、もしかしたらマイナスだったのかもしれない」。伸び悩んだ堂林の4年目。夏場には左手骨折という奇禍もあったが、バットは終始低空飛行を続け、失意の中で今季は幕を閉じた。

 チームトップの14本塁打を放ち、大器の片りんを披露してみせた昨季。一方で、三振はリーグ最多の150個を数えた。いきおい今季は確実性を求め、スイング改造に着手。だが、結果は打率・217、6本塁打に終わり、堂林自身「飛ぶボールに変わったのに、本塁打が減ったのは悔しい」と唇をかみしめる。

 「今年は確かにケガもあったけど、成績自体が去年よりも悪く、本来の姿が見えなかった」

 先の反省とともに、秋季キャンプ中に“本人に伝えた”という話を、指揮官は打ち明けた。

 「“一番の魅力は、何と言っても打力。もう三振を気にせず、そこをどんどんアピールし、長打力を含めて伸ばしてもらいたい。思い切っていきなさい”と。堂林にはそういう話をした」

 その秋季日南キャンプでは他の若ゴイたちとともに、右翼や一塁など複数ポジションにチャレンジさせた。出場機会を広げるための新機軸。堂林はそれでも「我慢して使ってもらった恩に応えたい」と、あくまで三塁の定位置奪取にこだわる。指揮官は百も承知だ。

 「新聞紙上で“サードにこだわりたい”という記事は読んだ。小窪や木村ら、昨季の終盤に頑張ってくれた選手らも虎視眈々(こしたんたん)と狙っていると思うし、そのためには打ってアピールしてほしい」

 丸や菊池が台頭し、過渡期にあるチーム。近未来の軸になる選手を育成する必要性は、共通認識として球団内にはある。ましてやチーム一の人気選手。ただ、相応のアドバンテージがあるとしても、勝負の世界で「競争原理」を排除するわけにはいかない。

 「試合後も居残りでバットを振っていた。練習してきたことは、絶対ムダにはならないから」と指揮官。周囲の期待に応えられるか、背番号7にとって真価を問われる一年が間もなく明ける。

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