呉昇桓に“和田のカーテン” 巨人戦は開幕まで使わない方針

[ 2013年12月27日 09:03 ]

 阪神・和田豊監督(51)が26日、来季からストッパーとして起用する呉昇桓(オスンファン)投手(31=前サムスン)を、3月28日の開幕カード(東京ドーム)までは、巨人相手に登板させない方針を示した。

 「巨人には開幕3連戦で初めて見せるぐらいにね。シーズンの最初に当たるチームだからね」

 来季、9年ぶりのリーグ制覇、29年ぶりの日本一を狙う和田阪神の前に立ちはだかるであろう、宿命のライバル。しかもシーズンのすう勢を占う大事な開幕カードでぶつかる相手に、開幕前からわざわざ手の内を見せる必要はない。いかに強力巨人打線といえども、最速157キロの「石直球」に初対戦から対応するのは困難をきわめるはず。だから、ベールに包む。

 「(呉昇桓は)バッターを相手にして、作っていきたいらしいね。セ・リーグを外す、と言っても、日程的なこともあるからね。ただ、同一リーグで多めに投げさせることはないよね」

 当初は、同一リーグの球団相手のオープン戦ですら、登板させない方針だった。だが、呉昇桓は打者相手に投げ込んで肩を作っていくタイプ。そんな新守護神の調整を最優先するため、指揮官もある程度は妥協する方針を固めている。だが、相手が巨人となると話が違ってくる。来年2、3月のオープン戦17試合で、巨人との対戦は3月9、10日の2試合。この2試合に関しては、新守護神が登板する可能性は「0%」と考えてよさそうだ。

 もちろん巨人も韓国時代のデータを揃えて、対策を練ってくるだろう。キャンプ地、オープン戦にスコアラーも送り込んでくる。とはいえ、実際に打席に立ってみないと分からない情報の方が、圧倒的に多いはず。来年3月28日、初体験の「石直球」に目を丸くする巨人ナインの表情が、今から目に浮かぶようだ。

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2013年12月27日のニュース