マー君メジャー容認の内幕 楽天 金銭面のマイナスよりイメージ低下を心配

[ 2013年12月26日 08:28 ]

田中(左)と三木谷オーナー

楽天・田中メジャー移籍容認

 立花球団社長の声は終始、震えていた。楽天にとっては球団初の日本一に導いたエースの放出。苦渋の判断は前夜、三木谷浩史オーナーの電話での鶴の一声で決まった。

 「田中のメジャーを後押ししよう。田中将大の成功を快く、受け入れよう」

 立花社長は「最後はオーナーの英断だと思います」と言った。球団で議論を尽くしても答えなど出ない。立花社長は「日本の最高選手として妥当な金額なのか」と繰り返した。三木谷オーナーも11月末には「若者が挑戦するのはいいこと」と前向きな姿勢を示していたが、容認決定までには時間がかかった。誤算は12月に入って合意した新制度で譲渡金の上限が2000万ドル(約20億8000万円)に抑えられたことだ。落札額が5000万ドルを超えた松坂、ダルビッシュ。楽天内にも落札額は50億円を下ることはないだろうとの計算があっただけに、球団のメリットは小さかった。

 だが、オーナーは容認した。そこには大局的な判断があった。田中は球団を創設9年目で初の日本一に導いた最大の功労者。金額の低さを理由に拒めば、親会社の楽天を含め、グループ全体のイメージ低下を招きかねない。事実、球団関係者は「20億円では出せないと言えば“やっぱり金か”と見られる。気持ち良く送り出すしかない」と話した。もはや金銭面のマイナスだけで、方針転換するのは現実的ではなく、球団にとって移籍容認以外の選択肢は事実上なかった。

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