楽天 藤原 打撃投手で再出発 初登板で準完全「家族もいる 区切りつけた」

[ 2013年12月21日 07:03 ]

09年8月5日のオリックス戦で準完全試合によるプロ初勝利を挙げた藤原。だが、2年目以降は故障に苦しんだ

 プロ1年目の初勝利はファンに鮮烈な印象を残した。09年8月5日のオリックス戦(京セラドーム)で、9回をわずか1安打無失点。打者27人、準完全試合でのプロ初勝利は史上初だった。楽天・藤原は「最初の1年がベストで、あとはケガばかりでした。でも悔いはないです」と笑顔で振り返る。

 1年目は5勝を挙げ、ドラフト1位の片りんを見せた。しかし、左肩痛もあり一年を通して1軍で活躍はできなかった。肩をかばって投げていたことが影響し、2年目には左肘が悲鳴を上げる。同年オフに肘を手術。11年8月19日のソフトバンク戦(ヤフードーム)で復帰先発を果たすも、3回途中で再び肘を痛めて降板した。同年9月に念願の第1子が誕生する一方で、オフには支配下から育成選手への降格を告げられた。

 故障抜きでは語れないプロ野球人生。「まだ現役をやりたいという思いはある。でも家族もいる。だからトライアウトを受けてダメだったら区切りをつけようと思っていました」。11月下旬、引退を決意した左腕に球団から連絡が入った。打撃投手でプロ野球人生を再スタートさせる。

 ◆藤原 紘通投手(ふじわら・ひろみち)28歳、5年目。長崎南山―福岡大―NTT西日本。08年ドラフト1位。最高年俸2000万円(10年)

 ▼通算成績 22試合、6勝8敗0セーブ、防御率5.22。

 ▼思い出 プロ初登板の09年6月21日阪神戦(甲子園)。

 ▼再出発 楽天打撃投手。

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2013年12月21日のニュース