新入札制度 最もメリット少ない日本の球団が承認した理由

[ 2013年12月18日 07:11 ]

報道陣の質問に答えるNPB・井原事務局長

 楽天の田中将大投手(25)の大リーグ挑戦に必要な新しいポスティングシステムが17日に発効した。新ポスティング制度の最大の特徴は2000万ドル(約20億6千万円)に設定された譲渡金の上限だろう。

 大リーグは高騰する入札金を旧制度の問題点に挙げたが、過去2000万ドルを超える入札は、レンジャーズがダルビッシュ(当時日本ハム)を獲得した際の約5170万ドルをはじめ、レッドソックスの松坂(当時西武)、ヤンキースの井川(当時阪神)の3例しかない。その2番目の入札は全て2000万ドルを下回っていたとされる。

 上限はこれまでの入札額1位と2位の中間を意識して設定された。「戦力均衡」が大リーグの前提であり、全球団に補強の機会を与えるために、入札金は抑制された。

 今回の新制度。日米両球団、日米選手会の4者で最もメリットが少ないのは、日本の球団だ。それでも12月3日の12球団代表者会議で楽天を除く11球団が承認したのは「田中の夢をかなえてやりたい」という情だったという。

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2013年12月18日のニュース