「迷」から「完」へ…大隣、完全復活へ まずは開幕ローテ入りを

[ 2013年12月13日 11:51 ]

2013年の漢字を「迷」、2014年の漢字を「完」と表現する大隣

 ソフトバンク・大隣憲司投手(29)が12日、福岡市東区の西戸崎室内練習場で自主トレを行い、受難だった2013年は「迷」、14年は「完」とそれぞれ一字を色紙に記した。

 今年は6月に国指定の難病・黄色靱帯(じんたい)骨化症の手術を行った。今年の漢字に「輪」が選ばれたこの日、大隣も漢字で自身を表現。「今年は手術するのか迷ったし、チームに迷惑かけたので“迷”ですね。来季(の目標)は完全復活なので、“完”。完投もしたい」と語った。

 文字通り、テーマは「完」に尽きる。この難病は球界では昨年6月に巨人・越智が手術を受け、今年も1軍登板はなかった。93年はオリックス・酒井勉(現・楽天2軍チーフ投手コーチ)、06年には同・宮本大輔も発症し、完治しないまま引退した。それでも大隣は順調に回復しており、秋季キャンプでは1501球を投げ込んだ。「この症状で復活した例はないけど、完全復活を目指したい」と燃えている。

 まずは開幕ローテーション入り。最後まで投げ切ることも目標だ。「回数制限などは自分では考えていない。今まで通り使ってほしい」。今季チームの完投数はリーグ4位タイの6。17でリーグ1位だった西武の約3分の1だ。「完」は完投の頭文字でもある。勝利を重ねるだけではなく9回を投げ、エース摂津に次ぐ柱を担うため「特別待遇」を辞退した。

 「2月1日にはブルペンで100%投げられる状態でいきますよ」。苦難を克服し、新たな1年にかける強い思いはその表情から感じ取れた。

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2013年12月13日のニュース