阪神ドラ1岩貞 来年2・26対外デビュー計画 中西コーチが明言

[ 2013年12月2日 05:30 ]

阪神ドラフト1位・岩貞

 阪神のドラフト1位・岩貞祐太投手(22=横浜商大)が、来年2月26日に予定されている対外試合で“虎デビュー”する計画が1日、浮上した。中西清起投手コーチ(51)が明かしたもので、昨年の同1位でキャンプ中はスロー調整を厳命された藤浪と違い、早い段階から先発ローテーション争いに参戦させる。

 ドラフト1位左腕に「制限」は必要ない。タテジマ戦士として1年目から即戦力として期待される岩貞の、育成計画が明らかになった。

 「藤浪のように18歳じゃないので。球数制限もしない。ハイペースはよくないけど、早ければ(2月)26日に1イニングでも投げられればな」

 中西投手コーチの言葉からは、高い期待感がうかがえた。

 今春沖縄1軍キャンプで、高卒の藤浪は第1クール中は捕手を座らせての投球は一切行わず、球種も直球のみに絞られていた。慎重に調整を進め、実戦デビューも3月2日の練習試合・オリックス戦(安芸)。故障リスクを最大限に考慮しての育成プランだった。しかし、同じドラフト1位でも左腕には、全く当てはまらない。

 プランを実行するために中西コーチは、1月上旬から鳴尾浜でスタートする新人合同自主トレ初日を視察することを明言した。「見に行くよ。(岩貞が)どれぐらいできるか、流れを見て」。状態の仕上がりを確認し、その後の練習メニューなどを決定していく。状態次第では合同自主トレ中に変化球も交えた本格的な投球練習を行っていく可能性もある。

 大学球界屈指の左腕で、最速は148キロをマークする。キレ味鋭いスライダー、カットボールと多彩な変化球を操り“能見2世”とも呼ばれている。中西コーチはすでに映像チェックしたことも明かし、評価を口にした。「インコースのボールがいいね。スライダーは十分通用するだろうから。(課題は)右打者の外角、左打者の内角。課題を克服すれば、そこそこいける」。さらに「1年目の能見は超えられると思う」とまで断言した。

 開幕1軍入りし、4勝をマークした能見の1年目をしのぐ活躍に太鼓判を押した。

 現在、来季の先発陣は能見、メッセンジャー、藤浪の3人しか確定していないのが現状。中日からFA宣言した中田賢をソフトバンクに奪われ、先発再転向させる予定だった久保もFA宣言し去就は未定のまま。

 「(先発に)左は3枚欲しい」と言ってきた中西コーチは、岩田、榎田、筒井らの競争を思い描くなかで、新人左腕を投入し、さらに激しい先発枠争奪戦を望んでいる。

 V奪回を目指す来季において、岩貞の活躍が相乗効果をアップさせることになる。

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2013年12月2日のニュース