マエケン 大竹と「対戦楽しみ」野村監督は「やっつけたい」

[ 2013年11月26日 05:30 ]

FA大竹 巨人入り表明

 大竹がFA宣言してから約2週間。巨人入りは早くから決定的な情勢だったが、25日の正式表明を受け、前田健は神妙な表情をのぞかせた。思い出していたのは、プロ初先発となった08年4月5日の横浜戦(現DeNA)。記憶をたどり、大竹への思いを吐露した。

 「先発の準備、調整を教えてもらった。初先発の時には声も掛けてもらった。寂しいけど、仕方のないこと。(移籍しても)付き合いは変わらない。対戦が楽しみです」

 感傷にふけったのは、しかし、一瞬だった。何しろ、チームの屋台骨を支える絶対的エース。4人が2桁勝利を挙げた今季の先発陣から、大竹という1本の柱が抜けた現実に、リーダーとしての自覚をにじませる。いきおい、インパクトのある言葉が口を突いて出た。

 「4人の中から大竹さんが抜けると、バリントンを除いては自分が一番(年齢的に)上になる。自分が大竹さんの穴を少しでもカバーしたい」

 今季15勝を挙げた前田健が、同10勝右腕の穴を埋める…堂々の“20勝超え”宣言。セ界のエースだけに、発したメッセージには説得力がある。併せて、若ゴイにも「枠が一つ空いたことで、新しい選手が出てほしい。チャンスと思えるように」と奮起を促した。

 チームを指揮する野村監督も闘志を燃やしていた。大竹の巨人入りには「残念だけど、悩んだ末の結論。FAは選手の権利だから」と理解を示しつつ、「我々は残ったメンバーでカバーしていくしかない。同じリーグのライバルなので、やっつけたい」ときっぱりだ。

 ポスト大竹の候補はあまたいる。今井、中崎、福井、中村恭、戸田らの現有戦力に加え、ドラフトで新たに九州共立大・大瀬良、亜大・九里といった即戦力右腕を獲得した。先発ローテーション枠をめぐる争いはし烈を極めそうだ。それこそが指揮官の願いでもある。

 「今年はCSに出たけど、来季はもっと高い所で戦いたい。全員に期待する。キャンプ、オープン戦で結果を残してほしい」。出でよ! 新星。チーム内の勢力地図を塗り替える、ホープの台頭に期待だ。

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2013年11月26日のニュース