阪神・掛布DC語る 若虎の打撃向上「実戦3カ条」

[ 2013年11月15日 05:30 ]

笑顔でキャンプ地に戻ってきた掛布DC

 阪神・掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(58=DC)が14日、15日から始まる安芸秋季キャンプ最終クール指導のため現地入りした。16日の韓国・LG戦(安芸)へ向け、若虎へ「実戦3カ条」を提示。12日のオリックス戦(東部)では13安打と爆発した打撃陣にさらなる進化を望みつつ、残り6日間、徹底的に鍛え上げる。

 日に日に寒さを増す安芸に“太陽”が戻ってきた。掛布DCは、16日のLG戦も含めて実戦形式の練習が多くなる最終クールへ向け、3つのキーポイントを口にした。

 (1)いかに直球を打つか

 「直球をどれだけしっかり打ち返せるか。0―2、0―3などの打者有利のカウントで投げてくる直球を仕留められるような打撃をしてほしい」

 掛布DCの過去に、根拠となる数字がある。「僕も高卒で入ってきて、年上の投手ばかり。その直球を何とか打ち返そうとした」。1年目は・204、2年目も・246と低迷していた打率が3年目には・325。「変化球に対応できたのもあるけど、直球を打ち返そうという意識があった」。確かな向上が、今の掛布理論の軸となっている。

 (2)見極めをしっかりと

 「早い仕掛けは悪いことではない。相手投手に重圧もかかる。だが、早いカウントではボール球を投げてくる可能性もある。ボールになる外の変化球を見極めること」

 12日のオリックス戦では途中出場した中谷が2打席続けて初球を打ち、ともに適時打をマーク。積極性と無鉄砲の折り合いを付けながら、相手に脅威を与える。一段階上のレベルも求めた。

 (3)好結果でこそ考えろ

 「打てなかったら、ある程度自分で理由は分かる。逆に、何で打てたんだ?とか、打てたときこそしっかり考えることも必要。僕からも打ったときこそ声をかけた方が、耳に入りやすいかもね」

 打てない理由も大事だが、打てた理由を探す方が次回に生かしやすい。

 13安打8得点した12日は、帰阪していたため結果を聞くことしかできなかった。「今度は試合を見られる。楽しみ」。2戦続けて「掛布の魔法」効果を見ることはできるのか―。

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2013年11月15日のニュース