マー君に“偶像的熱狂”台湾 登板予定なしも「伝令役」で盛り上げる

[ 2013年11月14日 06:00 ]

台湾入りし現地メディアに囲まれる田中

 いきなり、マー君フィーバーだ!球団初の日本一に輝いた楽天が13日、アジアシリーズに備えて台湾入りした。田中将大投手(25)の注目度は抜群。台北・松山空港では300人を超えるファンが殺到し、地元メディアにもみくちゃにされた。星野仙一監督(66)は同シリーズで登板予定がないエースを「伝令役」として起用する仰天プランを披露。チームはアジア王者の座を懸け、15日に初戦・義大戦(台中)を迎える。

 球団スタッフが悲鳴にも似た声を上げた。「押さないでください!」。台北・松山空港。300人を超えるファンの歓声を浴びて到着ゲートに姿を現した田中が、台湾メディアに「包囲」された。7台のカメラを向けられ、身動きが取れない。「大スター」であることをいきなり証明した。

 同空港職員も「もっと警備員を増やすべきだった」と後悔したほどの「マー君フィーバー」。当初、田中は台湾入りせず国内でオーバーホールを行う予定だった。だが今季レギュラーシーズンで無傷の24勝1セーブの成績を残したエースには台湾球界から参加を望む熱烈なオファーが殺到。星野監督にとっては中日時代の愛弟子で現在、中華職業棒球大連盟(CPBL)の主席顧問・郭源治氏からの要望もあり、参加させることを決めた。

 そんな星野監督が仰天プランを温めている。「どうやって(台湾のファンを)喜ばせた方がいいか。伝令でもやらせようか。ヨシ(佐藤投手コーチ)の代わりに行ってもらうのがいい」。プロ野球では投手コーチが務める役目を、まるで高校球児のように選手である田中に任せるというのだ。

 日本シリーズでは第6戦で160球を投げ、球団初の日本一を決めた第7戦では志願の救援登板。その激闘を考慮し、星野監督はアジアシリーズで「投げさせない」と方針を固めている。真剣勝負の中で、対戦相手にも失礼にあたらないプランこそが「伝令役」だ。たとえ投げなくても、背番号18がマウンドに上がれば、現地の野球ファンが盛り上がることは必至。田中に負担をかけることなく、ファンサービスも行えるというわけだ。

 今オフ、ポスティング・システム(入札制度)でのメジャー移籍が決定的な田中にとって、最初で最後のアジアシリーズとなる可能性は高い。五輪やWBCなど国際大会で経験を積んできた右腕は今シリーズに向けて「若手は漠然とプレーしてほしくない」と話していた。先発予定の辛島ら年下の投手にとっても、ピンチでマウンドにやってきた田中からアドバイスを受ければ、勇気を得ることができる。

 田中は今シリーズ後にも球団側とメジャー移籍へ向けた話し合いをする。形はどうあれ、「楽天・田中」としてチームの勝利のために奉仕する。

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