FAの大竹 巨人有力 残留一転、埼玉出身在京希望強く

[ 2013年11月13日 06:00 ]

FA権行使を表明した大竹

 今季国内フリーエージェント(FA)権を取得し、去就が注目されていた広島・大竹寛投手(30)が12日、権利を行使することを表明した。広島市内の球団事務所で4度目の交渉を終え、意向を明かした。球団は宣言残留も認めるが、このまま退団となる可能性が濃厚。巨人、ソフトバンク、楽天が獲得に名乗りを上げる見込みだが、埼玉県出身の右腕は巨人への移籍が有力視される。

 大竹の決意は固かった。午後1時すぎから約30分間行われた4度目の残留交渉。終了後には日本野球機構にFA申請書を提出し、表明した。

 「相当悩んだし、考えましたが、他球団の話を聞いてみたいと思った。FA権を行使します」

 急転だった。ここまで広島と3度の交渉の席に着き、球団首脳が「条件面を含めて話がついていた。大丈夫だと思っていた」と明かした通り、残留が基本線とみられていた。大竹もこの日「条件面はクリアしている。感謝しています」とした。それでも「自分がどう評価されているか。家族と一緒に考え、総合的に判断した結果」と10日の夜に球団に考えを伝えた。

 広島は宣言残留を認めており、大竹も「カープを含めて考えたい」としたが、その一方で「挑戦したい、新たな世界を知りたい」と吐露。このまま退団となる可能性が高い。01年のドラフト1巡目で入団。今季は自身初の2年連続2桁勝利となる10勝(10敗)、防御率3・37をマークした。前田健とともに球団初のクライマックスシリーズ進出への原動力となった。

 獲得に名乗りを上げるとみられるのは巨人、ソフトバンク、楽天だが、移籍先として有力視されるのは巨人だ。シーズン中からその動向に注目し、視察を重ねていた。すでに渡辺恒雄球団会長(87)も「今度はあらゆる補強をして勝つ」と今オフの大型補強を明言。都内の球団事務所で対応した原沢敦球団代表兼GM(57)も「ドラフトで即戦力投手を獲得できていないことを考えると、そこを埋めていく候補になる。今年の成績をみれば先発ローテーションの一角を占めていける投手ではないかと思っている」と獲得参戦に向けた意欲を示した。

 今季の巨人はリーグ2連覇を達成しながら先発陣の力不足も響いて2年連続の日本一は逃した。開幕ローテーションを担った宮国、菅野、内海、杉内、沢村、ホールトンの6投手で来季も活躍が計算できるのは内海、菅野のみ。右腕の獲得に成功すれば来季の懸念材料は格段に軽減する。関係者の話を総合すれば、埼玉県生まれで浦和学院出身の大竹は在京球団を希望しているという情報もある。本拠地・東京の巨人は魅力的に映るはずだ。

 「全球団の話を聞くつもり。野球の環境とか、自分をどう評価していただけるのか、聞いてみたい」と大竹。15日の交渉解禁と同時に予想される争奪戦だが、その中心は巨人となりそうだ。

 ▼広島・野村監督 本人が頑張って取った権利だし、よくよく考えてのことだろうから。希望を持ち続けたい。

 ◆大竹 寛(おおたけ・かん)1983年(昭58)5月21日、埼玉県生まれの30歳。浦和学院から01年ドラフト1巡目で広島入団。04年後半に抑えとして頭角を現し、05年から先発ローテーションに 定着。自身初の2桁勝利となる10勝。08年は開幕投手を務めたが、10、11年は右肩痛の影響で登板機 会が激減。12年に自身最多の11勝でカムバック賞を受賞した。 1メートル83、90キロ。右投 げ右打ち。

 ▽FA補償 宣言選手の移籍前所属球団での年俸ランキング(外国人選手は除く)によって補償は変わる。Aランクは上位1~3位、Bランクは4~10位、Cランクは11位以下。A、Bランク選手については、前所属球団は「人的補償+金銭補償」か「金銭補償のみ」を選択できる。人的補償は、外国人とプロテクト表に記載された28選手を除いた選手の中から選ぶ。また1シーズンのFA宣言選手が20人以下の場合、FA選手の獲得は1球団2人まで。21~30人は3人、31~40人は4人までとなる。Cランクの選手には、獲得人数に制限はない。

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