鳥谷 FA権行使せず残留「来季は勝利に貢献を」

[ 2013年11月8日 06:00 ]

 阪神・鳥谷敬内野手(32)が海外フリーエージェント(FA)権を行使せずに残留することを球団が7日に発表した。球団担当者と和田豊監督(51)の元に前日6日に鳥谷本人から意思表明の連絡が届いた。吉報を直接受けた和田監督は主将続投を要請したことを明かし、今季終盤に抜てきした打順4番への再登用も構想に抱いた。

 来季残留を決断した鳥谷は球団広報を通じて心境を明かし、新たな決意も示した。「今年もFA権を行使せずに残留させていただくことを決断しました。今年は悔しい思いをしましたので来季はチームの勝利に貢献できるプレーを1つでも多くお見せできるように頑張りたいと思います」。大リーグに対する積年の憧れを再び封印。細かい条件は今後に詰める見通しながら、昨秋同様に単年での契約更改が濃厚だ。

 電話口で決断を聞かされた和田監督は「優勝を目指そうや」と返したという。「“来年もよろしくお願いします”ということだった。まだ1週間近く考える期間があったにもかかわらずね。チームとしてよかった。残ってもらわないと困る。それが大前提だから」。監督就任した11年冬に野手主将に指名し、今季は全体の主将に任命。来季も主将を任せる意思をすぐに伝えた。大黒柱としての期待は精神的な分野だけではない。打線の“柱”としても同じだ。

 今季は8月下旬にずっと温めてきた4番起用に踏みきり、9月戦線を戦い通した。潜在能力を引き出し、さらなる飛躍をうながす意図も込めた抜てきだった。「意識は見えた。スイングは明らかに変わった。あの1カ月は絶対にプラスになったと思う。それだけの力を持っているのだから来季もそれを出してほしい」。覚醒の兆しを見た。だから、来季新戦力としてマウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ)と合意間近ながら、「新助っ人、イコール4番」の先入観も持っていなかった。

 「4番という核を決めることは大切だけど、今年は後を打つ5、6番に苦しんだ。9月の3番マートン、4番鳥谷の時も2人の成績だけを見れば打ったけど、それを生かせなかった。鳥谷の後にドカンという打者がいれば鳥谷の選球眼もすごく生きてくる。チームが勝つために(打線を)どう組むか、だから」

 言葉をつなぎ合わせれば、マートン、鳥谷、ゴメスが3、4、5番に並ぶ強力な新中軸も浮かんで見える。右左が交互に来る順番も理想的だ。実際に2014年型打線を練るのは、マートンの残留交渉の成否も踏まえて戦力が出そろう来春。ただ、柱となる鳥谷の残留が決まったことで和田構想に広がりが生まれたことは、まぎれもない事実だった。 

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