新入札制度 合意延期 選手会が再考を申し入れ

[ 2013年11月6日 20:38 ]

 プロ野球から米大リーグへの移籍手段の一つであるポスティングシステム(入札制度)の見直しの合意が、日本プロ野球選手会の再考の申し入れにより延期されたことが6日、分かった。

 新制度は最高入札額を提示した米球団が独占交渉権を得るのは変わらず、日本の球団が得る額を落札額と2番目の入札額の間に抑える案で日米間でほぼ合意した。日本シリーズ後に発表される見通しだったが、選手会が1日に日本野球機構(NPB)に「選手、NPB球団に全くメリットがない」と異議を唱えた。

 選手会の松原徹事務局長は、2010年オフに岩隈久志投手がアスレチックスと条件が合わずに破談した例などを挙げ「1位にしか交渉権が与えられないのは不公平だし、悲劇を繰り返したくない」と話した。11日の事務折衝でNPBから説明を受けた上で、選手の意見をまとめる意向を示した。

 NPBの伊藤修久法規部長は「1年半にわたり、選手会には交渉の進捗状況を説明してきた。今後も理解を求めるために努力したい」と話した。

 昨年12月に将来的な大リーグ挑戦の希望を表明した楽天の田中将大投手が今オフに入札制度で移籍する場合、新制度が合意しなければならない。

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2013年11月6日のニュース