佑ちゃん マー君の力投「本当に凄い。ただその一言でした」

[ 2013年11月5日 06:45 ]

秋季キャンプに参加している日本ハム・斎藤

 沖縄・国頭村で行われている日本ハムの秋季キャンプは4日、第2クールがスタートした。斎藤佑樹投手(25)は3日に行われた日本シリーズ第7戦をテレビ観戦。胴上げ投手となった楽天・田中将大投手(25)の姿を目に焼き付けた。甲子園で壮絶な投げ合いを演じた同期生。刺激を受け、来季の完全復活へ気持ちを新たにした。

 休日を挟みリラックスした表情で姿を見せた斎藤の表情が、引き締まった。

 「本当に凄い。ただその一言でした」。前夜行われた楽天と巨人の日本シリーズ第7戦(Kスタ宮城)をテレビ観戦。斎藤の視線の先にいたのは、胴上げ投手として楽天を初の日本一に導いた同じ88年生まれの田中の姿だった。

 今もなお語り継がれる06年夏。甲子園の決勝で早実の斎藤は駒大苫小牧の田中と延長15回引き分けで再試合を演じた。2日間で計296球を投げた斎藤が優勝投手となった。あれから7年。右肩関節唇損傷で苦しんだ斎藤とは対照的に、ライバルは無敗のシーズンを駆け抜けた。160球を投げた翌日の9回に再びマウンドに上がった姿に「いい投げ方をしているから、あんなに投げた次の日も投げられるんでしょうね」と感心した。

 プロ入り後は田中と3回の直接対決があったが、一度も勝つことはできなかった。田中は来年にも米球界に移籍する可能性もあり、投げ合いは実現しないかもしれない。「それはまあ分からないですけど…」と話した斎藤だが、「きのう勇人(坂本)も悔しかったと思うし、マエケン(広島・前田健)とかもそういう思いをしていると思う。僕もそうです。そういう気持ちを持ってみんなやっていけるんだと思います。切磋琢磨(せっさたくま)といっては失礼かもしれないけど、僕もいろいろな気持ちを思い起こさせてもらいました」。黄金世代と呼ばれる88年組。複雑な思いを抱えながら斎藤もまた、南国沖縄で気持ちを入れ直した。

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