井端 意地の退団 提示額より“戦力外”に等しい評価許せず

[ 2013年11月5日 06:00 ]

中日の荒木(左)と井端

 意地の退団だ。中日は4日、井端弘和内野手(38)と来季の契約を結ばないと発表した。10月末の下交渉で今季の年俸1億9000万円から80%以上のダウンとなる3000万円前後を提示された井端が、球団側の慰留を拒否。攻守の要としてチームを支えてきたプライドを貫き、16年間在籍したチームを去る決意を固めた。

 「今後のことは何も考えていません。この先、何をするにしても、手術した手と足の治療が必要です。今は何も考えずリハビリに専念します。応援していただいたファンの皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです」

 球団広報を通じて胸の内を明かした。提示額そのものよりも、4度のリーグ優勝の原動力となった自身に対する「戦力外」に等しい評価が許せなかった。下交渉後はリハビリを行っていたナゴヤ球場に姿を見せず、外国人を除く全選手、コーチが集合したキャンプ初日(1日)もただ一人不参加。その間、西山球団代表が何度も説得を試みたが、中日のユニホームを脱ぐ意志は変わらなかった。

 緊急会見を開いた西山代表は「今朝も電話したが、意志が固かった。大功労者だし本当に残念ですが、契約を更新できない。金額うんぬんではなく本人の総合的な判断だと思う」と話した。野球協約では年俸1億円を超える選手には40%の減額制限が設けられており、それを超える場合、本人の同意がなければ自由契約としなければならず、苦渋の決断となった。

 10月に右足首と右肘の手術を行ったが、来季の開幕には間に合う見込みで現役続行への意欲は強い。今後は10日の合同トライアウト後に全球団との交渉が可能となる。年齢的不安はあるが、ベストナイン5回、ゴールデングラブ賞7回の遊撃手は複数球団の争奪戦となる可能性も大。常勝・中日の象徴的存在だった名手の動向に注目が集まる。

 ▼中日・荒木 二遊間コンビとして僕を引っ張ってもらって、ここまでやってこられたのも井端さんのおかげなので感謝しています。長い間、一緒に頑張ってきたのでとても寂しいです。

 ◆井端 弘和(いばた・ひろかず)1975年(昭50)5月12日、神奈川県生まれの38歳。堀越、亜大を経て、97年のドラフト5位で中日入団。01年から遊撃のレギュラーに定着。荒木との鉄壁の二遊間コンビで落合竜の快進撃に貢献した。ベストナイン5度、ゴールデングラブ7度。13年第3回WBCで日本代表に選出。1メートル73、75キロ。右投げ右打ち。

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