中日 井端に“戦力外通告”大減俸を提示、世代交代へ

[ 2013年11月2日 06:00 ]

80%以上の大幅ダウン提示を受けていたことが分かった中日・井端

 中日の井端弘和内野手(38)が来季の年俸を、減額制限の40%をはるかに超える80%以上の大幅ダウン提示を受けていたことが1日、分かった。ナゴヤ球場での秋季キャンプ初日となったこの日は落合GM、谷繁兼任監督以下、コーチ、選手全員が集合する予定だったが、1人だけ不参加。最悪の場合、このまま退団する可能性も出てきた。

 球団関係者によると、数日前に行われた下交渉で今季年俸1億9000万円から超大幅減となる3000万円前後の提示を受けたもよう。事実上の「戦力外」ともいえる評価に態度を硬化させたとみられ、それまでリハビリを行っていたナゴヤ球場にも3日連続で姿を見せていなかった。コーチの一人も「なぜ来ていないのか誰も聞いていない」と困惑した様子で話した。

 侍ジャパンのメンバーに選出された3月のWBCでは18打数10安打、打率・556で同大会のベストナインにも選ばれたが、シーズンに入ると不振が続き、出場100試合で打率・236、1本塁打、18打点に終わった。

 10月に入って4日に右足関節の骨棘(こっきょく)除去と関節内遊離体除去手術、12日にも右肘関節形成術および尺骨神経移行術と短期間で2度の手術を受けた。キャッチボール再開まで2、3カ月必要で、来春キャンプに間に合うかどうかも微妙だが、19日には患部をギプス固定したままナゴヤ球場でリハビリを開始していた。

 ただ、チームは今季リーグ4位に終わったことで、来季は世代交代を図る方針。さらに高額年俸のベテランを多く抱え、経営が圧迫されてきた球団側は、編成部門のトップとして2年契約で落合GMを登用。契約更改交渉にも同席を求め、大胆な年俸見直しを託している。同GMはこの日無言だったが、今後も両者の歩み寄りがなければ、自由契約やトレード要員となる可能性も浮上。長年、攻守の要としてチームを支えてきた名手の去就が風雲急を告げてきた。

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2013年11月2日のニュース