長野 全打席出塁3打点 ラッキーボーイだ「僕には無理ですけど…」

[ 2013年10月31日 06:00 ]

<巨・楽>5回1死一、二塁、逆転の中適時二塁打を放つ長野

日本シリーズ第4戦 巨人6―5楽天

(10月30日 東京D)
 斬り込み隊長が逆転劇への突破口を切り開いた。巨人・長野が1―4の4回に、2点差に迫る右前適時打。1点差に迫って迎えた続く5回1死一、二塁では、小山伸の高めのスライダーを叩き、大きくあいた左中間を深々と突破した。2者が生還する逆転の二塁打。3安打3打点2四球で、全5打席出塁と暴れ回った。

 「みんながつないでくれたので、僕も何とかつなごうと思っていた。最初のタイムリーで楽になったし、貢献できて良かった」。敗れれば田中というジョーカーを第6戦に持つ楽天に、王手をかけられる一戦。序盤にビハインドを背負った。先発9人中7人が入れ替わった打線の中で、1番に変わらず座った長野が劣勢をひっくり返した。

 「こういう短期決戦は一試合一試合、切り替えるしかないですから」。連敗から一夜明けたこの日、ロッカーに入ると驚いた。塩まみれで、椅子だけでなく衣服にもパラパラと。「白坂トレーニングコーチが、清めの塩ということで。ちょっと迷惑だったんですけど、そういうこともしていただいたので」。盛り塩はベンチの通路脇や素振り部屋など、随所に及んでいた。「効果はありました。裏方さんのためにも勝てて良かったです」と持ち前の明るさで前向きな気持ちに切り変えた。

 今シリーズは15打数6安打で、いずれもチームトップの打率4割、4打点。「短期決戦はラッキーボーイが重要なので。僕には無理ですけど…」と頭をかき、「寺内さんに回せば点が入りますから。それがチームの合言葉です」と長野。その寺内とそろい踏みのお立ち台で誓った。「楽天も強いが僕たちも負けるわけにはいかない。あすも頑張って勝ちたい」。不動の1番打者が反撃の旗頭に立った。

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