上原 109回WS史上初の悪夢 走塁妨害でサヨナラ負け

[ 2013年10月28日 06:00 ]

<カージナルス・レッドソックス>9回、三塁手の走塁妨害の判定に抗議するレッドソックス・上原(右端)ら

ワールドシリーズ第3戦 レッドソックス4―5カージナルス

(10月26日 セントルイス)
 まさかの幕切れだ。レッドソックスの上原浩治投手(38)が26日(日本時間27日)、カージナルスとのワールドシリーズ第3戦で4―4の9回1死一塁から登板。最後は味方三塁手の走塁妨害でサヨナラ負けした。走塁妨害での試合終了は、109回目を数えた同シリーズ史上初めて。田沢純一投手(27)も7回に勝ち越しとなる二塁打を浴びるなど、レ軍は自慢の救援陣をつぎ込んでの連敗で、対戦成績は1勝2敗となった。

 誰がこんな結末を予想したか。サヨナラ勝ちに沸くカージナルス・ナインの横で上原は、ぼう然と立ち尽くしていた。ジョン・ファレル監督もベンチを飛び出し抗議したが、ダナ・デマス球審は三塁方向を指さし「走塁妨害(オブストラクション)」の判定を下した。「目の前では全然アウトだったので。なんかすっきりしない」。背番号19は首をひねりながらベンチへと消えた。

 同点の9回1死一塁から登板。最初の打者クレイグに「完全に失投」という初球の直球を左翼線二塁打されたのが悲劇の始まりだった。1死二、三塁となり、続くジェイの打球は前進守備の二塁左を襲う。これをペドロイアが好捕し、本塁送球でタッチアウト。ところが、二塁走者の三進を阻止しようとした捕手サルタラマッキアの送球がそれた。さらに腹ばいになった三塁手が走者をつまずかせる形になり、これが走塁妨害となった。

 いち早く妨害を宣告したジム・ジョイス三塁塁審は「意図的にやったかは関係ない。走者の進行方向をふさいでいた時点で走塁妨害」と説明。しかし、ファレル監督が「あの状況下で三塁手が回避する方法が分からない。すぐにのみ込むには苦すぎる薬のようだ」と表現したように、どこか釈然としない。上原も「ビデオを見てもうーんって感じ。走者から当たりにいっているようにも、(三塁手が)邪魔しているようにも見える。難しいですね」と漏らした。

 レ軍にとってワールドシリーズのサヨナラ負けは、86年の「世紀のトンネル」以来、27年ぶり3度目の屈辱。ブレスロー、田沢、上原の救援トリオをつぎ込んでの敗戦に徒労感だけが残った。敵地での初戦を落とし1勝2敗。上原は「切り替えるしかない」と言い聞かせていた。

 ◆公認野球規則7・06(a)の抜粋 走塁を妨げられた走者に対してプレーが行われている場合(中略)、ボールデッドとし、塁上の各走者はオブストラクションがなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、アウトのおそれなく進塁することが許される。走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有していた塁よりも少なくとも1個先の進塁が許される。

 ▽86年ワールドシリーズの「世紀のトンネル」 レッドソックスはメッツと対戦。3勝2敗とリードした第6戦は延長10回に5―3と勝ち越し、1918年以来の世界一にあとアウト3つとした。しかし、2死から同点に追い付かれると、2死二塁からウィルソンのボテボテの一ゴロを一塁手のバックナーがトンネルし、サヨナラ負けした。勢いに乗ったメッツは第7戦も勝利。バックナーのプレーは「バンビーノ(ルース)の呪い」と言われ、レ軍は04年までワールドシリーズ制覇から遠ざかった。この時のボールは昨年オークションにかけられ、41万8250ドル(約4000万円)で落札された。

 ≪カ軍2勝1敗は10度中8度頂点≫過去、カ軍がシリーズを2勝1敗としたケースは10度。うち8度で頂点に立っている。第3戦に勝ち2勝1敗とした過去55チーム中、3分の2以上の37チームが王座に就いた。レ軍が1勝2敗となったのは過去3度。うちシリーズを制したのは1度だけ。同じ顔合わせだった1967年も第3戦で2勝1敗としたカ軍が4勝3敗で優勝。

 ≪5投手25歳以下は新記録≫この日のカ軍は登板6投手中、チョートを除く5人が25歳以下。過去ポストシーズンでは4人が最多で新記録となった。また、カ軍は今ポストシーズンで先制した試合は8勝0敗。

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