ドラ1岩貞、打撃にも磨き…バットでも「即戦力」目指す

[ 2013年10月26日 11:36 ]

ドラフトから一夜明けて練習を再開した横浜商大・岩貞

 阪神からドラフト1位指名された横浜商大・岩貞祐太投手(22)が25日、横浜市内の同大野球部グラウンドで練習し「9人目の野手」として打撃にも磨きをかけることを宣言した。目標とする能見は今季、プロ初本塁打を放つなど「打てる投手」を体現した。岩貞も本職の投球はもちろん、打席でも必死感を出し能見の後を追う。

 「快音」を残せる投手になりたい-。岩貞は打席でも“能見2世”を目指すべく意気込んだ。

 「能見さんは今年もホームランを打たれていますし、何をやられてもセンスでカバーできると思った。自分はセンスより何回も練習して努力して追いついていくタイプ。自分なりに(打撃練習の)回数だったりでカバーしていかないと」

 象徴的な試合が5月6日の巨人戦だ。能見は6回に右翼席にプロ初本塁打を放つと、投げても2失点完投勝利。終わってみれば今季、チーム投手陣トップの8安打を放つだけでなく、得点圏打率・294と打線の援護がない中で自らタイムリーを放つ試合もあった。投打での“独り舞台”は岩貞にとって目指すべき理想像。「夢みたいな話ですけど」と前置きしながら「アーチ&勝利投手」を究極の目標に掲げた。

 前日、指名あいさつに訪れた和田監督からバントなど打席に立つセ・リーグ投手の重要性を説かれ「打席に入ると気づいて、いきなり不安になった」と苦笑いを浮かべた。それもそのはず、所属する神奈川大学リーグは指名打者制で、大学4年間で打席に立ったことは皆無。本格的にバットを握るのは高校3年以来とあって「練習量を考えないといけない。大学野球を引退したら、ピッチング、トレーニング、走り(のメニュー)の他にバッティングも入れていきたい。打撃投手も誰かにお願いしたい」と打ち込みも宣言。「オフをもらっても体がなまる」とプロ入りまで無休で、打者としての感覚も養っていくつもりだ。

 高校時代は主に7番を打ち、通算本塁打もゼロだが「通算では3割ぐらいは打っていたと思う。甘い球はフルスイングしてました。打撃は楽しんでやれると思う」と目を輝かせる。「まずはヒット1本、いやファウル1本です。(ボールに)当ててみたい」。控えめな発言も伸びシロは無限。猛虎のドラフト1位はバットでも「即戦力」を目指す。

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2013年10月26日のニュース