ロッテ 下克上アゲインならず 伊東監督「初戦で止められた」

[ 2013年10月22日 06:00 ]

<楽・ロ>ライトスタンドに向かってあいさつするロッテナイン

パ・リーグCSファイナルステージ第4戦 ロッテ5―8楽天

(10月21日 Kスタ宮城)
 古巣・西武を倒した勢いは、星野楽天には通じなかった。ロッテは3位から日本一にまで駆け上がった3年前の「下克上」の再現はならず、伊東監督は潔く力負けを認めた。

 「勝てそうで勝てないのが力の差。いろいろとうちの弱さが出てしまった。勢いで来たけど、(楽天の)壁は高かった。まあ、ここまで来られたらええか」。意地は見せた。3点を追う4回に1点を返し、なおも2死二、三塁からG・G・佐藤が逆転3ラン。再び1点のビハインドを背負った7回には根元の中前適時打で追いついた。

 しかし、投手陣が誤算だった。伊東監督は先発の唐川を2回途中で見切り、早めの継投で接戦を勝ち抜く作戦を選んだが、2番手以下の松永、西野、ロサ、服部も失点を重ねた。自慢の救援陣が最後の最後で力尽き、指揮官は「当初考えていた先発陣が1年間働けなかった分、中継ぎには負担がかかってしまった」と振り返った。打線も8回は則本、9回は田中の前に歯が立たなかった。

 目立った補強はなく、開幕前の下馬評も低かったが、台風の目になった。04年に西武を日本一に導いた実績を持つ指揮官は若手、ベテラン関係なくチャンスを与え、就任1年目で現有戦力を底上げ。74勝のうち、半分の37勝は新人の松永を含めて西野、古谷ら昨季は未勝利だった投手が挙げた。「選手たちは自分たちでもやれるぞという自信もついたでしょう。この悔しさをぶつけてくれたら」。穏やかな笑顔が確かな手応えを得た何よりの証拠だった。

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2013年10月22日のニュース