後任コミッショナー人選難航 オーナー会議の宮内議長が代行

[ 2013年10月22日 06:00 ]

臨時オーナー会議に臨む加藤コミッショナー(左)、議長のオリックス・宮内オーナー

 12球団の臨時オーナー会議が21日、都内のグランドプリンスホテル新高輪で開かれ、統一球問題の責任を取って今月25日で退任する加藤良三コミッショナー(72)の後任について、セ・パ両リーグで意見が対立。結論は出ず、オーナー会議の議長を務めるオリックスの宮内義彦オーナー(78)が暫定的に12月31日まで代行を務めることになった。

 また、コミッショナーが兼務している日本野球機構(NPB)の会長職は12球団の関係者が兼務できないため、元オリックス副会長で、あおぞら銀行取締役の竹田駿輔氏(72)が代行を務める。

 セは「球界の刷新を図れる人物」として元東京地検特捜部長の熊崎勝彦コミッショナー顧問(71)を推薦。パは「実益を優先し、遂行する能力を持った人物」として5人の候補者名を出し、収益を目的とした事業会社の設立も求めた。長期化は必至で、宮内オーナーは「1月1日になれば次のオーナー会議議長が(代行を)引き継ぐ」と示唆。コミッショナー代行は根来泰周氏が07年1月から08年6月まで務めて以来だが、オーナー会議の代行は初。統一球問題に端を発した球界の混乱は収まる気配がない。

 ▽コミッショナーの不在 過去には、大浜信泉氏が在任期間中の76年2月に肺炎と悪性リンパ腫のため84歳で死去。同年7月に金子鋭氏が就任するまでの5カ月間、コミッショナー不在となった。また、79年4月から職務に就いた下田武三氏は85年3月に勇退。86年5月に竹内壽平氏に決定するまでの1年2カ月間は、当時の野球協約に従いセ、パ両リーグ会長がコミッショナー代行を務めた。現行の協約ではオーナー会議が代行を務めることになっている。04年2月に就任した根来泰周氏は07年1月で任期満了も、後任人選が難航し、08年6月までコミッショナー代行の立場で職務を継続した。

 ▽コミッショナーの職務の代行 野球協約は第2章第7条(職務の代行)で、「コミッショナーが退任し、その後任者が決定されないときは、オーナー会議が代行機関を設置する」と定めている。

 ▼広島・松田元オーナー(コミッショナーの人選は)セ、パからオーナーを2人ずつ出して小委員会をつくる。時間がかかる。

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2013年10月22日のニュース