阪神 社会人左腕のドラフト指名検討 現場サイドから要望

[ 2013年10月16日 06:00 ]

阪神が今秋ドラフトで指名候補にリストアップするHonda鈴鹿・浜矢

 阪神が今秋ドラフトでHonda鈴鹿・浜矢広大投手(20)の指名を検討していることが15日、分かった。一昨年、昨年と、ドラフトでは2年連続で左投手を指名できていない。現場サイドから「今年のドラフトでは左腕を獲ってほしい」という要望を受け、リストアップした。

 左投手は今オフの補強ポイントの一つでもある。先発陣ではエース能見が今季も11勝と存在感を示したものの、来季は35歳。次代の「左腕エース」出現が待ち遠しいところながら、今季から先発転向した榎田は4勝9敗、防御率3・61と不本意な成績に終わり、その立場を確立するに至っていない。先発ローテーションの一角として期待された岩田も、2勝5敗、防御率4・95と精彩を欠いた。中継ぎでは今季チーム最多61試合に登板した加藤も来季は36歳。筒井、小嶋、藤原らも伸び悩んでおり、若くて粋の良い左腕は、のどから手が出るほど欲しい存在だ。

 そこで白羽の矢を立てたのが、浜矢だ。1メートル85の長身ながら、柔らかみのある投球フォームから最速147キロの速球にスライダー、カットボール、カーブ、フォークなど多彩な変化球も操る。奈良県出身で、甲子園を本拠地とする阪神にとっては“準地元選手”とも言える。日高高中津分校ではエースとして臨んだ3年夏の和歌山大会で初戦敗退も、当時からプロ各球団スカウトに注目されていた。Honda鈴鹿に入社し、3年目の今年からはエース格と確実に成長を遂げてきた。

 プロ相手にも、実力は証明済み。昨年のプロアマ交流戦では、阪神2軍相手に1回無失点。中日2軍戦でも先発して5回1失点の好投を見せた。まだ20歳と若いものの「即戦力」の声も聞かれる逸材だ。

 浜矢以外にも横浜商大・岩貞、セガサミー・大山らも候補としており、「左投手獲得」に向け準備を進めていく。

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2013年10月16日のニュース