渡辺監督、楽天Vの時点で辞任決意「優勝しなくては意味がない」

[ 2013年10月15日 11:34 ]

厳しい表情で、辞任会見を行う渡辺監督

 西武の渡辺久信監督が15日、埼玉・所沢市内の球団事務所で辞任会見を行った。「今季限りで監督を辞任することになりました。ファーム時代から10年間、本当にお世話になりました」と語った。会見内容は以下の通り。

 ――辞任の理由は。

 「今年開幕から必ず優勝するという強い意志を持って臨んだが、優勝できなかった。優勝しなくては意味がないというところで、今年、優勝が楽天さんに決まった時には、自分の中では決まっていた」

 ――監督生活について。
 
 「率直な気持ち、幸せだった。2004年に球団に呼ばれ、ファームから始まったが、球団、スタッフ、裏方さん、選手に支えられた。ファンの存在は自分にとっては大きかった。私の人世の中の宝物にしたいと思う」

 ――6年間安定した成績を残した。

 「一番の目標は優勝。ライオンズにとって優勝できないということは、結果を出せないという意味。5年優勝できなかったことは、みんなに申し訳ないと思う。自らけじめをつけようと思った」

 ――ファンや選手に対して。

 「長いこと支えていただきましたし、選手がグラウンド上でしっかり成績を残し、躍動している姿を見るのは、うれしかった。西武ドームが満員になって声援を送ってくれるのもうれしかった。まさか西武に戻ってくると思ってなかった自分がファームから10年間やらせてもらった。優勝は1回しかできなかったが、みんなに支えながら楽しくやれた。感謝しても、しきれない」

 ――印象に残った試合は。

 「しいて挙げれば、2008年初年度。開幕2戦目にFAでとった石井一久で勝ったのが私のスタート。そして今年の(レギュラーシーズン)最後の試合。終盤の追い込みで2位を確保できた。6年間の集大成だったと思う」

 ――西武に残せたもの。

 「常勝チーム、常に優勝争いをするチームを作ることが目標だったが、チームの底上げ、若手選手の育成、強化はある程度できた。プロ野球選手としての人材は作れたと思う。自分の持っているものはすべて出せた。新体制で来年は必ず優勝を勝ち取ってほしいと思います」

 ――今後について

 「何も考えていない。今までが慌ただしい人世だったので、ゆっくりもできないのかなと。これだけやれたのも家族の支えがあった。家族と旅行でもいけたらなとは思う」

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