阪神 韓国No.1守護神獲り オーナーがゴーサイン

[ 2013年10月15日 10:52 ]

阪神が獲得を目指すサムスンの呉昇桓

 阪神が調査中の韓国プロ野球・サムスンの呉昇桓(オ・スンファン=31)について、獲得を目指す方針を固めたことが14日、分かった。シーズン終了後にサムスンが海外進出を承諾した場合、交渉へ乗り出すことを坂井信也オーナー(65=電鉄本社会長)がこの日までに了承。05年以来、9年ぶりのV奪回へ、戦力整備を進めていく。

 球団の総意として、呉昇桓の獲得を目指す方針が確認された。この日までに、球団のトップである坂井オーナーが了承。これまでも慎重に調査を進めてきたが、韓国プロ野球のシーズン終了を待って準備を進めていくことになる。

 「サムスンが承諾し、彼が日本行きを希望した場合は、話をする準備はできています」

 球団首脳が明かしたように、交渉を開始できるまでにはクリアすべき諸条件は残されている。呉昇桓は海外フリーエージェント(FA)権を保有しておらず、海外進出には所属するサムスンの承諾が必要。昨オフにはサムスンが優勝への貢献を条件に海外進出を許可することを認めたという情報もあるが、チームは10月24日から開始する韓国シリーズへ向けて最後の調整中だ。

 「ストッパーがいなかったという課題は、はっきりとしている」

 CSファーストステージで広島に初戦から2連敗を喫し、前日13日にシーズンが終了。球団首脳が語ったように、戦力面での今季の課題の一つが守護神不在であることは明らかだった。

 9月上旬には中村勝広ゼネラルマネジャー(GM=64)が渡韓。8日のLG―サムスン戦に続き、11日にはネクセン―サムスン戦の計2試合を視察していた。いずれも無失点に抑え、最速157キロの実力を証明。中村GMの前で日本球界での適性をアピールしてみせた。公式戦の全日程を終え、4勝1敗28セーブ、防御率1・74をマーク。シーズンを通して今季も安定感を発揮した。

 呉昇桓が正式に日本進出を決めた場合には、球団は複数年契約を提示するものと見られる。しかし、マネーゲームには加わらない方針は確認されている。

 日本国内の他球団を含め、複数球団が興味を示しているとされ争奪戦が予想される。それでもチームが勝つために必要なピースであることは間違いない。誠意をもった対応で獲得準備を進める。

 ◆呉昇桓(オ・スンファン)1982年7月15日、韓国生まれの31歳。サムスン入団1年目の05年から抑えとして活躍し新人王。同年の韓国シリーズでも3セーブを挙げてMVPに輝く。06年には47セーブで05年岩瀬(中)の46セーブを抜くアジア記録を樹立するなど、最多セーブを5度受賞。通算277セーブは韓国歴代トップ。08年北京五輪と06、09、13年のWBCで韓国代表に選出された。1メートル78、92キロ、右投げ右打ち。

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2013年10月15日のニュース