西武・岡本洋 “史上初”の完封 PS初登板初先発で大仕事

[ 2013年10月14日 06:00 ]

<西・ロ>力投する岡本洋

パ・リーグCSファーストステージ第2戦 西武15―0ロッテ

(10月13日 西武D)
 レギュラーシーズンでも未体験の完封劇。ポストシーズン初登板初先発でやってのけたのは史上初だ。その名は岡本洋介。プロ入り最多の124球を投げ抜いた。シュートで生き抜く決意を込めた。

 「出来すぎだと思います。この勝利で疲労は感じていません。最後まで行くつもりだった」

 第1戦でも際立ったロッテの早打ち。「初球から勝負した」とシュートで右打者の内角をえぐり、左打者の外角にも使った。7回無死一塁。4番の今江に初球スライダーの後、3球連続シュートで遊ゴロ併殺に。序盤から打者をのけぞらせたことで、中盤からカーブ、スライダーも効果的に決まって4併殺を奪った。

 シュートとの出合いはプロ2年目の11年春。現役時代、同球種を武器にしていた石井投手コーチに「覚えてみろ」と握りを教わった。もともと一塁側に上体を倒し、押し込むように投げる。変化幅は十分だった。球速増で鋭い変化を身につけるため、テニスのラケットを連日振り続けた。今では球速は5キロ近く増し、常時140キロを超える武器を手に入れた。

 そしてメンタル面。「打者に当てたらいけないという意識が強かったから、ポジティブに考えるように」と石井コーチから、夏にメンタル強化の学術本を数冊もらった。昨年まで未勝利だった男は7月に救援で初勝利を挙げると、8月末から先発に配置転換。そして負けたら終戦の大一番を託された。「各球種のレベルが高い。ストライクゾーンで勝負すれば、それなりに投げると分かっていた」と渡辺監督。心技体で急成長した4年目右腕の可能性に懸けた。

 ウイニングボールを手にした岡本洋は「気持ちを込めて投げられた。任されたポジションで自信を持って投げたい」と笑った。内角の制球に悩み続けた姿は、もうない。

 ▼岡本洋の妻愛さん(29)(スタンドから観戦)一緒に緊張していました。子供が生まれて一層、責任感が強くなったと思います。いつもどおり“頑張って”と声をかけて送り出しました。勝ってくれてよかったです。

 ◆岡本 洋介(おかもと・ようすけ)1985年(昭60)9月27日生まれ、和歌山県出身の28歳。南部では甲子園出場なし。国士舘大―ヤマハを経て、09年ドラフト6位で西武入団。4年目の今季7月4日オリックス戦(京セラドーム)でプロ初勝利を挙げた。通算43試合で4勝5敗、防御率4・70。1メートル77、80キロ。右投げ右打ち。

 ≪プロ初完封≫CS初登板の岡本洋(西)がプロ入り初完封勝利。プレーオフ、CSの初登板完封は06年PO第2S(2)戦八木(日)、07年CS第1S(3)戦成瀬(ロ)に次ぎ3人目になる。ただし、過去2人はレギュラーシーズンで完封勝利を経験済み。プロ初完封をPO、CS初登板でマークしたのは岡本洋が初めてだ。日本シリーズでも初登板完封は12人いるが、その試合がプロ入り初完封はおらず、ポストシーズンを含めて岡本が初のケースになる。また、この日は15―0の大差。これまでPO、CSで1人の投手による最大得点差の完封勝利は08年第2S(5)戦涌井(西)が日本ハム戦で記録した9―0。2桁得点差では岡本洋が初めて。なお、日本シリーズでは52年(2)戦で藤本(巨)が南海相手に記録した11―0が最大差。15―0はそれを上回るポストシーズンでの最大得点差完封になった。

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