中日・谷繁新監督 桐光・松井を1位指名も 即戦力より将来性重視

[ 2013年10月11日 06:00 ]

就任会見で佐々木球団社長(右)と握手をする谷繁監督

 「谷繁竜」も1位・松井あるぞ!中日の新監督に決まった谷繁元信捕手(42)が10日、名古屋市内で就任会見に臨み、そのまま午後から行われたスカウト会議に飛び入り参加。42歳の青年監督がいきなり動いた。

 「(ドラフト指名)候補のことを多少教えていただいて、僕の要望は伝えました。来年だけにこだわらず、将来に向けて可能性のある人。これからのドラゴンズを考えてということかな」。即戦力よりも将来性を重視してほしいとの要望をしっかり伝えた。

 今季、チームは12年ぶりのBクラスとなる4位に低迷。エース吉見が故障で長期離脱したこともあり、2桁勝利投手は大野(10勝)一人だけだった。当初は、即戦力投手として1位指名は、JR東日本・吉田一将か九州共立大・大瀬良大地のいずれかとみられていた。しかし、谷繁監督の意向を受け、桐光学園の松井を指名する可能性も出てきた。中田宗男スカウト部長も「今年に関しては何が何でも即戦力と思っていたから、選択の余地が広がった」と話した。

 就任会見では、やや緊張した面持ちで所信表明した。「僕もキャッチャーだし、やっぱり守り。極端に言えば0点に抑えれば、負けることはない」。中日の伝統を踏襲しながらも「守り勝つと言うと地味になる。負けない野球です」と強調した。日本球界では7年ぶりの兼任監督。新設されるゼネラルマネジャー(GM)に就任する落合博満元監督(59)については「8年間一緒にやってきた。自分の考え方を分かってくださっている」と話したが、オレ流に染まる考えはない。「僕は自分が思うようにやりたい」と「シゲ流」でチームを改革する。

 ドラフトに向けては、今後は落合新GMの意向を踏まえて、1位指名を決定するが、谷繁新監督が「オレ流GM」に負けない存在感を見せつけた。

 ◆谷繁 元信(たにしげ・もとのぶ)1970年(昭45)12月21日、広島県生まれの42歳。江の川(現石見智翠館)から88年にドラフト1位で大洋(のちの横浜、現DeNA)に入団。98年には横浜の38年ぶりの日本一に貢献し、ベストナインに輝いた。FAで02年に中日へ移籍し、4度のリーグ制覇を支えた。通算成績は2900試 合出場で2051安打、打率・241、227本塁打、1013打点。ゴールデングラブ賞は6度受賞。1メートル76、81キロ、右投げ右打ち。

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