DeNA激震!中畑体制“解体”主要コーチ全て刷新

[ 2013年10月8日 06:00 ]

今季限りでチームを去ることがわかったDeNA・波留打撃コーチ(左)、高木打撃コーチ(右)、友利投手コーチ(右から6人目)

 DeNAの高木豊チーフ兼打撃コーチ(54)、友利結投手コーチ(46)、波留敏夫打撃コーチ(43)が今季限りで退団することが7日、分かった。二宮至野手総合コーチ(59)も来季は2軍監督に配置転換される。「中畑政権」の主要コーチが全て刷新される異常事態となった。球団は組閣作業を急ピッチで進めており、来季は新体制で球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を目指す。

 来季の巻き返しに向け、球団フロントがコーチ陣の大刷新に踏み切った。今季は08年以来5年間続いた最下位脱出は果たしたものの、最終順位は5位。06年以来、8年連続のBクラスが決定した。中畑監督の続投は3日に決まったが、コーチ陣は大幅なテコ入れを図ることになった。

 1日に山下2軍監督が退任、高木由2軍チーフ打撃コーチ、中根2軍外野守備走塁コーチの退団を発表したばかりだが、今度は1軍の主要コーチも刷新される。球団関係者によると、昨季はヘッドコーチを務めた高木豊チーフ兼打撃コーチについては、来季の契約を結ばないことを近日中に伝える。ヘッド格の二宮野手総合コーチは2軍監督に配置転換される。

 また、友利投手コーチ、波留打撃コーチは8日の最終戦・阪神戦(横浜)の後に球団へ辞意を伝える意向だという。投手陣は先発の軸に期待した国吉が腰痛、加賀美が右肩痛で出遅れて今季計3勝、中日から加入したソトも1勝と大誤算だった。深刻な駒不足の中で3年目の須田や新人の三嶋、井納を先発ローテーションに定着させた友利投手コーチの手腕を評価する声が球団内部には多かった。しかし、最終戦を残してリーグワーストのチーム防御率4・50と投手陣を再建できなかった責任から、友利投手コーチは辞任の決意を固めており、球団も了承する見込みだ。

 98年優勝メンバーで、06年以来コーチを務めていた波留打撃コーチもDeNAのユニホームを脱ぐ。7月4日のヤクルト戦(横浜)の試合前にはチーム状況をめぐり、池田純球団社長と口論の末に辞表の提出も口にして、罰金100万円を科せられた。しかし、試合後も深夜まで室内練習場で指導するなど、熱心な姿勢は選手から慕われていたが、辞任の意思は変わらなかった。この結果、中畑監督就任1年目の12年に、1軍スタッフだった8人中7人のコーチが入れ替わることになり「中畑政権」は事実上、解体されることになる。

 来季に向けた組閣について球団関係者は「まだ発表できる段階ではないが、早めに来季の陣容を決めたい」と話している。1軍の新体制はブルペン担当だった川村投手コーチがチーフ投手コーチ、岡本2軍投手コーチの昇格が濃厚。2軍コーチには今季限りで引退した篠原、小池の入閣が検討されている。公約に掲げた球団創設3年目のCS進出へ、今後は中畑監督を支えるコーチ陣の組閣作業に全力を注ぐ。

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2013年10月8日のニュース