野村監督 日本シリーズの凱旋に意欲「マツダに帰って来たい」

[ 2013年10月7日 08:16 ]

<広・ヤ>セレモニーで日本シリーズでの“凱旋”を誓った野村監督

セ・リーグ 広島4―5ヤクルト

(10月6日 マツダ)
 広島は6日、今季最終のヤクルト戦(マツダ)に4―5で敗れ、69勝72敗3分けでシーズンを終えた。17年ぶりの大台70勝はならなかったものの、16年ぶりにAクラス3位に入り、球団初のクライマックスシリーズ(CS)進出を果たしたチーム。野村謙二郎監督(47)は試合後、ファンに「このマツダスタジアムに必ず帰って来たい」とCS突破を誓い、大きな声援を浴びた。

 レギュラーシーズン最終戦に敗れ、71勝を挙げた96年以来17年ぶりの70勝到達はならなかった。それでもファンの声援は熱かった。試合後のセレモニー。1年間の応援に感謝の意を示した野村監督は力強く宣言した。

 「後半の勢いそのままに目いっぱい戦い、このマツダスタジアムに必ず帰って来たいと思います」

 CS突破の誓い。スタンドからは「待っているゾ」「頑張れよ!」の声が飛ぶ。敗戦でも1点差にまで追い上げたこの日の戦いぶり、若手とベテランが融合した今季を象徴する試合内容に、ファンは今秋と来季躍進の希望を見い出していた。

 「丸や菊池らの若手がほぼ1年間試合に出た。梵らベテランも頑張ってくれた。外国人選手ではキラの加入で軸ができ、エルドレッドも終盤は期待できる内容だった」

 この日は丸が3安打1打点。菊池は初回に中村の二ゴロを処理し、シーズン補殺の日本記録を更新した。6回の好機にはエルドレッドが左前適時打。さらに代打のルーキー・下水流も中前適時打で続き、プロ初打点を挙げた。今季が凝縮された攻撃。指揮官は言う。

 「日替わりというか、色んな要素が噛み合い、つながりが出た。下水流は(CSに)いい感じで行けるかな…と思う」

 前田健はこの日こそ敗戦投手となったが、先発の4本柱は揃って2桁勝利を挙げた。今村が不振に陥ると、永川勝がセットアッパーとして活躍。「先発4人の2桁勝利は順位を上げた一番の要因だと思う。永川勝もよく復活してくれた」

 まさにチーム一丸の全員野球。今季の集大成として下克上を狙う次なる舞台は、12日からのCSファーストステージ・阪神戦(甲子園)だ。「多くの人たちが期待してくれている。声援を背に、思い切って戦いたい」。野村監督は静かに闘志を燃やしていた。

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2013年10月7日のニュース