斉藤氏 城島氏とラスト投球 スザンヌ夫人「格好良かった」

[ 2013年9月29日 06:00 ]

ホークスナインに胴上げされる斉藤氏

 感極まった。3度目の右肩手術からの現役復帰を断念し、7月31日にソフトバンクを退団した斉藤氏は試合後の「感謝のセレモニー」に登場。「ケガで始まり、ケガに苦しみ、ケガに終わった18年間。でも、ケガをしたことで大切な先輩に会えた。今は正直ケガをして良かったと思える」。言葉は時折、涙で詰まった。

 試合前には背番号66のユニホーム姿でマウンドに。本拠地のマウンドは07年7月24日のロッテ戦以来2258日ぶりだ。03年にともに最優秀バッテリー賞を獲得した城島健司氏のミットへ、緊張からか3球連続のワンバウンド。4球目にノーバウンドでミットに納まると、ホッとした笑みがこぼれた。見守った妊娠7カ月のスザンヌ夫人は「感動しました。(投球は)最初で最後だったので。感動したし、格好良かった」。斉藤氏は王貞治球団会長、兄と慕う小久保裕紀氏から花束を渡された際にも涙を流した。通算79勝23敗、楽天・田中(・772)を上回る驚異の勝率・775を誇った男は、最後に仲間の手で6度、宙を舞った。

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