闘将直訴で意識改革…外国人補強“安物買いの銭失い”やめよう

[ 2013年9月27日 08:29 ]

<西・楽>三木谷オーナーと田中

パ・リーグ 楽天4-3西武

(9月26日 西武D)
 昨年の12月上旬。都内で楽天の三木谷浩史オーナー、星野監督、立花陽三球団社長の3人が会食した。その席で星野監督は同オーナーに「これまでのような“安物買いの銭失い”はやめましょう」と直訴。この言葉が優勝に向けた「第一歩」だった。

 これまで球団は総額5000万円前後の外国人が補強対象だった。昨季はフェルナンデス、ガルシア、テレーロの3人が総年俸1億3000万円で計11本塁打。会食で指揮官は「外国人補強は選手に“今年は球団もやる気だ”と思わせることもできる」と持論を展開し「金庫」をこじ開けた。

 立花社長も「優勝しなければ意味がない」が持論だ。会食から数日後に安部井寛スカウト部長とともにウインターミーティングに参加するために渡米。すでにデリック・ホワイト駐米スカウト(43)から「ヤンキースをFAとなったジョーンズが日本行きに興味を示してる」と情報を得ていた。ジョーンズの関係者から「今から会えないか?」と連絡を受けると、すぐさま車で数時間をかけてナッシュビルからジョーンズの自宅があるアトランタに急行した。レストランで本人も交えて直接交渉。メジャー通算434本塁打の大砲を口説き落とし、その後に同じヤ軍から同61本塁打のマギーも獲得した。

 「2人とも開幕前から“全試合に出る”と言っていた。その姿勢も若手の手本」と立花社長。田中も「去年と今年の大きな違いは2人が入ってくれたこと」と言う。ジョーンズとマギーに投じた計4億円(3億と1億円)は決して高くはない。

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2013年9月27日のニュース