菅野任せた!新人が先発白星でV決めれば球団史上初

[ 2013年9月22日 09:15 ]

<巨・広>14時40分・22日の先発が予想される菅野はノックを受けて汗を流す

 まさかの大役が巡ってきた。22日に先発するルーキー菅野がリーグ連覇に導く。通常、登板前日は試合終了を待たずに帰路に就くが、この日は胴上げに備えて試合終了までロッカールームで応援。敗戦を見届けると、気を引き締めた表情で「頑張ります!」と力強く一言だけ残し、東京ドームを後にした。

 開幕から先発ローテーションを一度も外れることなく24試合に登板。エースの内海に次ぐ12勝を挙げ、防御率も2・98を誇る。WBC組の内海、杉内、沢村が苦しんだシーズン序盤は5月までに5勝1敗と先発陣をけん引した。1年間の浪人を経て入団し、ブランクを心配する声もあったが、先発陣の軸となった。

 この日はキャッチボールに遠投、短距離ダッシュで調整。練習後には報道陣に囲まれ「ついに、ここまで来たんだなと実感しています」としみじみ語った。その一方で「きょう喜べても、あす結果が出ないと、1週間の取り組みが水の泡になる」とも言った。優勝は持ち越し。自らの投球次第で喜ぶことができる。

 2リーグ制後、巨人の新人投手がリーグ優勝の懸かった試合で白星を挙げ、優勝に導いたのは55年にリリーフ登板した青木稔ただ一人。菅野が先発で成し遂げれば、史上初の快挙だ。完投すれば胴上げ投手にもなれる。広島戦は4試合登板し、3勝1敗、防御率2・63でセ5球団の中では最も好相性。原監督も「杉内とは違う立場ですから。けれん味のない投球をしてもらいたいと思います」と期待を寄せた。

 「1年目からこういう経験ができるのは光栄」と語っていた黄金ルーキー。その最終仕上げは自らの力でやってのける。

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2013年9月22日のニュース