加藤コミッショナーが辞意表明 今季終了後、後任は未定

[ 2013年9月19日 15:43 ]

プロ野球オーナー会議の会場に入る加藤良三コミッショナー

 プロ野球の加藤良三コミッショナー(72)は19日、東京都内でのオーナー会議で、統一球を今季から飛びやすく変更しながら公表していなかった問題の責任を取って辞意を表明した。日本シリーズ開幕前日の10月25日までには退任する。加藤氏は記者会見で「統一球問題でお騒がせし、迷惑を掛けたことが大きな要因」と説明した。後任は未定。

 コミッショナーの任期は2年で、加藤氏は昨年7月に再任されて3期目に入っていた。任期途中の辞任は4人目となる。

 後任の人選に関し、オーナー会議の議長を務めるオリックスの宮内義彦オーナーが中心となり12球団の意見を集約する。10月2日に臨時オーナー会議を開く方向で調整している。

 プロ野球を統括する日本野球機構(NPB)は6月に2年前から導入していた統一球の仕様変更を認めたが、加藤氏は「全く知らなかった」と釈明。ファンからの批判や、日本プロ野球選手会からの退任要求を受けても辞任を否定していた。

 統一球変更の経緯などを調査する第三者委員会からの最終報告が出る9月27日を前に一転して、自ら退任を決めた。優勝争いが大詰めを迎えている時期での表明に、加藤氏は「なるべく早くフレッシュなスタートを切った方がいいと考えた」と話したが、選手会の新井貴浩前会長(阪神)は「どうしてこのタイミングなのか」と疑問を呈した。

 加藤氏は1965年に外務省に入省し、2001年から駐米大使を務めた。08年7月から第12代コミッショナーに就き、11年からの統一球導入では主導的な役割を果たした。

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2013年9月19日のニュース