矢野氏 阪神打線に苦言「個人任せではなくチームで統一した対策を」

[ 2013年9月18日 10:56 ]

 確かに大竹の状態はよかったです。中盤以降にさらに調子も上げてきました。ただ、相手のことばかりを褒めてはいられません。打線がこれだけよくないわけですから、チームとして取り組まないといけないと強く感じました。

 打線を構成する西岡、マートン、鳥谷、新井、福留はいずれも実績のある打者ですが、得点を取れない状況が続いている中では個人に任せるのではなくチームとして統一した対策を立てる必要性を感じます。たとえば、大竹に対して低めの難しい球に手を出して凡打する場面が目立ちました。マートンも鳥谷も福留もそうでした。チームとして「低めは捨てる」という決め事があったら結果はどうだったでしょう。

 クライマックス・シリーズのファーストステージの相手は広島になる可能性が高くなりました。前田健には手も足も出ない状況が続き、8月30日の対戦では今季初顔合わせだった野村にも完璧に抑えられました。大竹は広島では先の2人とバリントンに続く4番目の位置付けです。その投手を打てませんでした。この試合で広島側は自信を持つでしょうし、阪神側の危機感は高まりました。

 18日は野村との再戦です。現状を見れば打線がすぐに活気づくようには思えません。個人ではなく、チームとして対策を立てないといけないところに来ています。チームとしてやらないと変わりません。打線が“線”になるような取り組みを望みます。

 敗戦の中で褒めたいのは清水です。メッセンジャーの時も久保の時もワンバウンドする変化球を何度も止めました。1球捕るごとに本人は自信を付け、投手やベンチの信頼も得ています。捕球や投球前のゼスチャーも丁寧です。本当によくやっています。ただ、6回の打席で2球目にバスターを決めた場面では1球目とバントの構えがあまりにも違いました。洞察力のある捕手なら外されています。こういう細かい点も反省材料として欲しいです。(スポニチ本紙評論家)

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2013年9月18日のニュース