383日ぶり勝ったニュー松坂だ!“技巧派”復活1勝

[ 2013年9月16日 06:00 ]

<メッツ・マーリンズ>メッツで今季1勝を挙げた松坂

ナ・リーグ メッツ3―1マーリンズ

(9月14日 シティ・フィールド)
 新スタイルで383日ぶりに勝った!メッツの松坂大輔投手(33)が14日(日本時間15日)、マーリンズとのダブルヘッダー第2試合に先発。最速89マイル(約143キロ)ながら変化球を駆使した投球術で7回2安打1失点に抑え、レッドソックスに所属した昨年8月27日のロイヤルズ戦以来の白星を挙げた。マイナーで開幕を迎えた右腕に、ようやく勝利の女神がほほ笑んだ。

 照れくさそうに右手で帽子を上げた。わずか91球。7回を1失点に封じた松坂は、地元ファンからのスタンディング・オベーションに応えてみせた。

 「勝った瞬間は素直にうれしかった。今年は勝つのは難しいかなと思っていた。メッツで記念すべき1勝を挙げられて良かったと思います」

 カーブとシュートを軸とした新しい攻め方を披露した。「投げたい球が投げられない状態が続いている。こういう投球は今の自分には必要」。最速89マイルだが、最遅は69マイル(約111キロ)で緩急は約30キロ。フォーシームは高めのつり球だけ。速球系は常に動かし、バットの芯を外した。初球ストライクは打者26人中21人。制球難で球数が多くなる印象を覆し、ストライクゾーンで勝負して打たせてとった。

 今季はインディアンス傘下3Aで開幕を迎えた。剛球復活を目指したが、4月末に左脇腹を痛めるとフォームを崩した。6月中旬に実戦復帰も無意識に故障箇所をかばった。イ軍がメジャー昇格の判断基準にしていた球速は150キロに戻らず「一時期はマイナーでも必死に投げないと抑えられなかった」と漏らした。

 悩んだ末にたどり着いたのが「直球を速く見せる術」だった。球速は上限でなく下限の幅を広げた。ヤンキース・黒田をイメージして曲がりながら沈むシンカーを練習し、レンジャーズ・ダルビッシュのスローカーブも参考にした。

 夏場が近づくと、西武時代の監督である恩師・東尾修氏(本紙評論家)の言葉を思い出した。「最近1年目に東尾さんに言われたことをよく思う。“150キロをバンバン投げている今はいいけど、年をとってきたらそうはいかない。変なプライドを持つんじゃない。タイミングを見逃さないように”って」。老け込む年齢ではない。剛球を諦めたわけでもない。だが、登板機会を得るために切り替えた。

 試合後、9回を締めたホーキンスからウイニングボールを渡され、松坂の笑顔がはじけた。「(13日で)33歳になったばかりですけど、いいスタートが切れた」。メジャー51勝目。忘れかけていた勝利の味はやはり格別だった。

続きを表示

「第91回(2019年)選抜高等学校野球大会」特集記事

「稲村亜美」特集記事

2013年9月16日のニュース