DeNA CSへ必死の虎狩り ブランコ欠場もつなぎでカバー

[ 2013年9月5日 06:00 ]

<D・神>2回2死二塁、モーガンの適時打で生還した梶谷(右)を出迎える中畑監督

セ・リーグ DeNA8-3阪神

(9月5日 横浜)
 喜びの表現はハイタッチではなかった。DeNAベンチでは、得点するたびに選手がお互いに右手を鶏のように突き出した。「ももいろクローバーZ」の人気曲「ココ☆ナツ」の振り付けポーズ。主将・石川の発案で最近始まり、中畑監督も訳が分からずやっていた。

 「久しぶりに序盤に大量点が入った。勝ち越せばいい勢いでいける。ウチにとって、(きょうは)大事な試合」

 4番のブランコが背中の張りで欠場したが、その大きな穴を全員でカバーした。初回にブランコの代役・後藤が先制の中前打で火を付け、金城が右越え5号3ラン。2死無走者から4点を奪った。2回にも2死無走者から2点と粘り強かった。

 ブランコが先発から外れた過去4試合は1勝3敗。得点力は半減したが、この日は違った。3安打4打点の金城は「いる人間でやるしかない。みんなの力でつなぐ野球です」と胸を張る。リーグ優勝した98年のオフに入団。プロ15年間で優勝経験はもちろん、CSにも出場していない37歳は今年に懸けている。体調管理を考え、肉や野菜に含まれる成分など栄養学を勉強。外食も「脂身のものはできるだけ避ける」と徹底している。

 西武で優勝経験があり、移籍2年目を迎えた33歳の後藤は「DeNAに来てから、この試合で終わりだと思ってやっている」と常に背水の陣。6月から2カ月間、2軍暮らしだった時も「腐っている時間がない」と若手のように声を出した。

 諦めない両ベテランの活躍で、6日から直接対決が控える3位・広島と4ゲーム差をキープした。残り25試合。本拠地初のお立ち台に上がった後藤は「まだまだ(CSの)チャンスは十分ある」と力強く言った。6年ぶりの最下位脱出くらいでは満足はしない。

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2013年9月5日のニュース