大谷 ゴジラ超え!高卒新人42安打 王さん育てた荒川氏も絶賛

[ 2013年9月4日 06:00 ]

<日・ソ>7回2死、大谷は中前今季42安打目となる安打を放つ

パ・リーグ 日本ハム3―2ソフトバンク

(9月3日 東京D)
 日本ハムの大谷がいとも簡単に、「ゴジラ超え」を果たした。7回2死での第4打席。江尻から放った中前打で今季42安打。ドラフト制以降の高卒新人野手としては松井秀喜(巨人)の41安打を抜いて、歴代4位に躍り出た。

 「松井さんの数字を意識してはいなかった。凄いバッターですし、僕なんかは全然まだまだですけど、少しでも追い付けるように頑張りたい」

 初回2死一、三塁。「立ち上がりは球もばらついていた」というバリオスの2球目の内角スライダーを、巻き込むように捉えた打球が先制の右越え二塁打。8月20日の楽天戦(荘銀・日新スタ)以来となる今季18打点目となった。7回は中前打の直後に、自らの判断ですかさず二盗。その貪欲で、がむしゃらな姿はベンチを盛り上げた。

 大谷にとって、松井氏は「小さい頃からずっと見てきた雲の上の存在」と言う。同じ左打者として花巻東時代はビデオを見て、左足に重心を置く打撃フォームを参考にしたこともある。「米国での(松井氏の)活躍を見て自分も励みになったし、頑張りたいと思った。自分もそういう選手になれるように頑張りたい」と話していた憧れの存在が持つ記録をまずは一つ乗り越えた。

 二刀流に挑んでいるため、野手としての出場が制限されている中での「ゴジラ超え」が大谷の能力の高さの証明でもある。世界の王貞治(ソフトバンク球団会長)を育てた荒川博氏(83=評論家)がこの日の試合前、大谷の打撃練習を見るためだけに東京ドームを訪れた。「体が柔らかく使えて、上半身と下半身のバランスが凄くいい。ホームランの打ち方を覚えれば40本は間違いなく打つ」と絶賛。19歳の底知れぬ才能にほれぼれとした。

 野手として3試合続けて先発出場して、チームの連敗ストップに貢献した大谷。次は投手として6日の楽天戦(Kスタ宮城)での先発登板が濃厚。マー君との無敗対決が待っている。

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