イチ逆転弾 首振り人形デーは驚異の打率・875

[ 2013年9月1日 06:00 ]

<ヤンキース・オリオールズ>勝利し、ヒーローインタビューに呼ばれ、満面の笑みのイチロー

ア・リーグ ヤンキース8―5オリオールズ

(8月30日 ニューヨーク)
 ヤンキースのイチロー外野手(39)が一振りで勝利をたぐり寄せた。30日(日本時間31日)のオリオールズ戦に「8番・右翼」で出場し、3打数2安打2打点。3―4で迎えた5回無死二塁には右腕ゴンザレスの93マイル(約150キロ)直球を振り切り、右翼席に逆転7号2ランを放った。

 完璧なまでの感触。イチローは「サインとしてのバントはなかったので右側に打とう、そのチャンスが来れば思いきり叩こうと。特別なアプローチはないです」。最低でも進塁打――。チーム打撃に徹したその思いが最高の結果を呼んだ。この一撃で打線が活気づき、チームは一挙5得点だ。

 大観衆の声援が力の源になっている。今季のヤ軍は主力選手の故障による相次ぐ離脱もあり、観客動員数は昨年より約24万人少ない264万7555人(30日現在)。だが、この日は殿堂入りしている強打の捕手ヨギ・ベラのバブルヘッド(首振り人形)デーとあり4万5169人の超満員だった。首振り人形が配布されるのは7月8日(ジーター)同28日(松井秀喜氏)に続いて今季3度目だが、イチローは超満員になるこの企画の日は8打数7安打で打率・875。観客席にはオフに自主トレを手伝う仲間10人が観戦に訪れており、一発はその一団のすぐ近くまで飛んだ。イチローも「神戸から友達が来ている。良かったですよね」と穏やかな笑みを浮かべた。

 これで3位オ軍に0・5ゲーム、ワイルドカード圏内までは4・5ゲーム差。「満員御礼」の一発で価値ある勝利を手に入れた。

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2013年9月1日のニュース