巨人・村田 セ・タイ月間45安打 イチローのプロ野球記録にあと3

[ 2013年8月31日 06:00 ]

<巨・中>3回2死二塁、左適時打を放つ村田

セ・リーグ 巨人3-2中日

(8月30日 東京D)
 巨人・村田のヒットパレードが止まらない。2点を追う2回、先頭で中前打して同点への突破口を開いた。3回2死二塁では決勝の勝ち越し左前適時打。8回にも先頭で中前打し3安打。月間45安打としクロマティ、清水のセ・リーグ記録に並んだ。

 「考えられないですね。僕は基本的に内野安打がないので」

 記録と聞かされ首をかしげた。確かに45安打中、内野安打は1本だけ。今月の複数安打は早くも16度目で、これもリーグ記録。ヒットマンとしての心技体が備わっている証拠だ。

 3安打はいずれもファーストストライクを仕留めた。今季はファーストストライクを叩けば打率・486と驚異の数字。他カウントの・276を引き離す。「狙い球がゾーンに来たら初球からいく気持ち。後悔だけはしないように」。その心に加えて技。6月末からはバットのグリップを常に指1本分余らせている。「それで本塁打も出ているし。昨年は状況で変えたが、今は走者がいても、いなくても変えません」。8月は月間10本塁打。ケース打撃を求めた移籍1年目の昨季と違い、自分の打撃を貫くことで長打と確率性の二兎(にと)を追いモノにしている。

 そして体。自主トレから元同僚のDeNA・筒香が米国のジムから持ち帰ったチューブによる股関節強化で、体幹や股関節のインナーマッスルを鍛えた。自宅には低反発性のマットを購入し、その上で打撃練習を重ね下半身とバランス感覚を磨く。「特に悪いところも出ず続けられているのが大きい」と故障知らずで全試合に先発出場中だ。

 チームトップの12度目の決勝打でマジックを一気に2減らし「21」とした4番。31日に3安打すればイチローの持つプロ野球記録にも並ぶ。「あすはあすで、チームのために打席に入ります」。4番らしく勝利の先の偉業をにらんだ。

 ▼巨人・原監督(村田について)どういう球が来ても微動だにしない。彼の間合いの中でバットを振っている。今は私は監督だが、過去はバットマンだったという中で彼の凄さを見るのは素晴らしい。

 ≪イチローに並べるか≫村田(巨)が3回勝ち越しの適時安打を含む3安打。これで今月の安打は45本目で、86年8月クロマティ(巨)、02年8月清水(巨)と並ぶ月間最多安打のセ・タイ記録になった。また、今月の1試合2安打以上は16度目。こちらは84年8月篠塚(巨)、84年8月田尾(中)、02年8月清水(巨)、12年8月長野(巨)と並ぶ両リーグ最多タイだ。なお、2リーグ制後の月間最多安打は96年8月イチロー(オ)の48本。村田が31日の中日戦で3本打てば並ぶがどうか。

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