ダル 10度目2桁奪三振もふくらはぎつって降板「食事でミス」

[ 2013年8月26日 06:00 ]

<ホワイトソックス・レンジャーズ>7回、本塁ベースカバーに向かいつまずくダルビッシュ

ア・リーグ レンジャーズ2―3ホワイトソックス

(8月24日 シカゴ)
 レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)が24日(日本時間25日)、ホワイトソックス戦で11三振を奪い、両リーグトップとなる10度目の2桁奪三振をマーク。7回2失点に抑えながら13勝目は逃したが、7回に両ふくらはぎをつるアクシデントに見舞われながら、志願の続投でピンチを切り抜ける気迫の投球を披露。あらためてエースの底力を発揮した。

 最後は気力で投げきった。同点の7回無死一、三塁。8番ビシエドに初球を投じた際に両ふくらはぎをつった。

 「抑えるどうこうじゃなくて、つったのをどうするかということしか考えていなかった」

 それでも連続三振で2死までこぎ着ける。しかし続くデアザへの3球目が暴投になりかけ、本塁カバーのためマウンドを駆け下りた際、バランスを崩し転びそうになった。異変を感じたロン・ワシントン監督らが慌ててベンチを飛び出した。「自分が招いたピンチだったので、ワシントンが来た時も、ここは絶対に投げると言った。最後まで投げきるという気持ちだった」

 志願の続投で投じた5球目。スライダーで遊飛に打ち取ったが、ベンチへの足取りは鈍く、階段を下りる際は体を手で支えたほど。そんな姿に指揮官は「強い男だ」と称賛した。原因については「食事に関してミスがあった」と明かしたダルビッシュ。登板前は脱水症状防止のため、数リットルの水を摂取している。前夜も大量の水を宿舎へ持ち帰っていたが、普段とは違う食事内容が、あだとなった格好だ。

 それでも今季25試合目で225奪三振とし、29試合で221奪三振だった昨季を超えた。次戦は95年に野茂英雄(ドジャース)がマークした236奪三振の日本人最高記録更新の期待も懸かる。さらに1シーズン10度目の2桁奪三振も、ア・リーグでは04年のサンタナ(ツインズ=12度)以来の快挙だ。

 一方で被本塁打は20本で、一発に泣く試合も増えた。この日も2―0の6回2死一塁から、ダンに初球の外角低め94マイル(約151キロ)を左翼席に運ばれた。通算435本塁打のダンは、昨季リーグワーストの222三振を喫している。ダルビッシュは本塁打を許した1球について「あそこの真っすぐを左に本塁打できるのはダンしかいない。いい球だったので仕方ない」と割り切ったが、一発を減らすことが今後の鍵となりそうだ。

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