イチロー 前夜は夫人&愛犬と祝杯「そりゃそうでしょう」

[ 2013年8月24日 06:00 ]

<ヤンキース・ブルージェイズ>5回1死一、二塁、ウェルズの中前打で一走・イチローは二塁へ。しかし、二走・スチュワート(19)が帰塁してしまい、川崎(左)から逃げ惑う一走・イチロー

ア・リーグ ヤンキース5―3ブルージェイズ

(8月22日 ニューヨーク)
 日米通算4000安打を達成したヤンキースのイチロー外野手(39)が快挙達成から一夜明けた22日(日本時間23日)、ブルージェイズ戦に「1番・右翼」で出場し、4回に4001安打目となる左翼線二塁打を放った。1番での先発は8月4日のパドレス戦以来、実に19日ぶり。久しぶりの「定位置」で、新たな記録達成に向けた第一歩を力強く踏み出した。

 次の1000本へ向けて、イチローらしく再スタートを切った。4回、4球目の外角高めの90マイル(約145キロ)を、三塁線へ流し打ち。打球は捕球体勢に入った三塁手をあざ笑うかのように、三塁ベースに当たって大きく弾んだ。打球がファウルゾーンを転がる間に、一気に二塁を陥れた。

 「(4000本目と)同じように大事な1本です。だって、きのうの1本が(これまでと)変わらないんだから、そりゃ、変わらないでしょ」

 降雨のため約3時間半遅れて始まった試合。初回、最初の打者として打席に立つと、前日の偉業を知る本拠地ヤンキースタジアムの観衆から普段よりも大きな拍手を送られた。祝福ムードの残り香が漂ったが、自然体のプレーは不変だった。

 「(気持ちの変化は)ないない。だってデーゲームで慌ただしいし、きのう会見も結構長かったし、荷物整理とかも含めてバタバタしていました」。ナイター翌日のデーゲーム、しかも相手先発は左腕。39歳の左打者は休養が濃厚な状況だったが、フタを開ければ19日ぶりの1番だった。今季は2番が37試合で最多だが、23試合の6番、19試合の7番と続き、1番の先発は11試合目。「ラインアップカードを下から見る癖がついている」と語っていたが、1番起用に応えたことは、今後の出場機会増につながる。

 前夜は帰宅後、弓子夫人(47)、愛犬の一弓(いっきゅう)とともに、ささやかな祝杯を挙げた。19日に親交のある歌手の和田アキ子を自宅へ招いた際には、45年物のボルドーワインを取り寄せたが「いや、そこは“一番搾り”でしょう。毎日飲んでいますが、その量がちょっと増える」と自身がCM出演するビールで乾杯したことを告白。愛犬の同席にも「もちろん、もちろん。そりゃそうでしょう」。フィールドでは見せない、柔和な表情を浮かべた。

 チームは5連勝で最近12試合で10勝2敗。ワイルドカード圏内に3・5差と、一時絶望的だったプレーオフ進出に光が差した。イチローのヒット1本が、さらに重要性を増す季節がやってくる。

 ≪記録到達後は全て5打席内で安打≫イチローは前日の1打席目に4000安打を達成してから5打席目で4001安打を記録。これまで節目の記録到達後は、全て5打席内で安打を放っており、1001安打は1000本達成から2打席目で左越え本塁打。2001安打は2000本到達の次の打席で右中間安打。3001安打は3打席目に中前へ適時打を放っている。

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2013年8月24日のニュース