中田 死球で骨折、今季絶望も…指揮官「本当に悔しい」

[ 2013年8月22日 06:00 ]

<楽・日>病院での治療後に一度球場に戻りチームバスで帰途に着く中田

パ・リーグ 日本ハム5-3楽天

(8月21日 Kスタ宮城)
 左手を押さえ、日本ハム・中田が苦痛に顔をゆがめた。初回2死一塁。美馬の146キロシュートが左手甲を直撃した。2回の第2打席で代打を送られ、仙台市内の病院に直行した。

 診断は「左第5中手骨の亀裂骨折」。横田賢一チーフトレーナーは「(最低)3週間固定をして、その後の骨のくっつき具合を見ながらスイングを再開する。トータルで1カ月はかかる」と説明。今季中の復帰はほぼ絶望的な状況となった。

 「何週間かかるか分からないけど、しっかりやってまた1軍に戻ってきたい」。左手を包帯でグルグル巻きにした中田は気丈に話した。死球を受けた直後も、一度は治療のためベンチに下がりながら再び走者としてグラウンドへ。さらにその裏の守備もこなした。しかし、「直で当たってしまった。バットが振れない感じだったので」と無念の途中交代となった。

 患部は昨年10月28日、巨人との日本シリーズ第2戦(札幌ドーム)で沢村から死球を受けて骨折したのと同箇所。この時は当初は打撲との診断だったため、3戦以降も強行出場を続け、第6戦では本塁打も放った。しかし、今回は疑いようもない骨折だった。

 監督に就任した昨季から中田を全248試合で4番に起用してきた栗山監督も「本当に悔しい。翔(中田)の代わりはいないから。ただ今いるメンバーがベストだと思って戦うしかない」と悲痛な表情を浮かべた。

 中田は22日に出場選手登録を外れ、札幌市内の病院で精密検査を受ける予定。6年目の今季は打率・303、73打点に加え、リーグトップの28本塁打で初のタイトルも視野に入っていた。首位の楽天に2連勝を飾ったにもかかわらず、重苦しい雰囲気が昨季のリーグ覇者を包み込んでいた。

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