マートン連弾！自力Ｖ再復活「ウイン、ウイン」や！

＜Ｄ・神＞インタビューを終え、まばゆい光を背にファンの声援に応えるマートン

セ・リーグ 阪神９－３ＤｅＮＡ

（8月21日 横浜）
　４番が重苦しい空気を振り払った。３―３の８回、阪神・マートンが加賀から左翼席上段へ特大の１０号ソロ。この回一挙４点の口火を切ると、９回にも左翼席へダメ押しの１１号２ランを放った。

　「最初の２打席は受け身になって、ひどい形だった。自分の勘を信じて積極的に叩こうと決めていた」

　７点差をひっくり返された前夜は先発野手でただ一人無安打。この日も初回に見逃し三振、３回も遊ゴロに倒れていた。チームも序盤に３点リードしたが、福留の適時失策などで追いつかれる嫌な流れの中、マートンは「１４４試合もあるのに、１試合だけにとらわれてはいけない」と気持ちを切り替えた。２発は、いずれも最初のストライクを振った結果。２打席連発も、１試合２発も来日４年目で初めてだった。

　ＤｅＮＡには前回７月末に本拠地で３連敗を喫するなど４連敗中だっただけに、和田監督も「絶対に取らないといけない試合だった。４番の大仕事をしてくれた」と主砲の働きを称えた。

　首位・巨人が敗れたため、自力優勝の可能性も１日で復活した。巨人まで６・５ゲーム差。まだ諦めるわけにはいかない。横浜に詰めかけた虎党に向かって、マートンは「もう一丁、もう一丁。ウイン（勝利）、ウインでお願いします」と力強く叫んだ。