今夏初先発の左腕“ビックリ”完封!延岡学園・横瀬「自分がエース」

[ 2013年8月21日 16:42 ]

<延岡学園・花巻東>5回2死一、二塁、八木を三振に抑え吠える延岡学園・横瀬

第95回全国高校野球選手権大会準決勝 延岡学園2―0花巻東

(8月21日 甲子園)
 先発を命じた指揮官でさえ驚くほどの快投だった。宮崎県勢初の決勝進出が懸った準決勝で延岡学園・横瀬が3安打9奪三振で完封。重本監督は「横瀬がここまで投げると思わなかったので、ちょっとビックリしています」と驚きを隠さなかった。

 宮崎大会で4試合、甲子園でも初戦の2回戦と準々決勝に投げているが、すべて救援登板。重本監督が「前の試合が悪かったので何とかこの先、野球をやっていく自信をつけてくれれば」と送りだした先発マウンドだった。

 「キャッチャーの柳瀬のリードのお陰。自分は相手に考えるスキを与えないように投げた」と本人が振り返った通り、速いテンポから緩急をつけた投球で花巻東をほんろう。他のチームがてこずったに2番・千葉も4打数無安打に封じた。

 6番に先発起用した田中が5回に2点目を叩き出す左中間への適時三塁打を放ったのも指揮官にとってはうれしい“誤算”だった。「そういうのがないと勝ち上がれないのかな、と思います」。

 現3年生は重本監督が初めて1年生から育てた選手たち。「もう3回戦ぐらいから自分の手を離れている。すごいなと思って見ていました。どこまでやれるんだろうと」。大舞台で成長を続ける教え子たちに31歳の青年監督は目を細める。

 先発を告げられた際には「ちょっとビックリした」といい「自分は先発タイプじゃない」とも漏らしていた左腕は「自分がエースなので(決勝も)先発して完投したい」と豪語。「実感が沸かない」という指揮官を尻目にナインは一気に頂点まで駆け上るつもりだ。

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2013年8月21日のニュース