イチロー 4000安打へ残り3本 「異常」Aロッド騒動の中2安打

[ 2013年8月20日 06:00 ]

<レッドソックス・ヤンキース>8回無死一塁、バント安打のイチロー。日米通算4000安打まで残り3本とした

ア・リーグ ヤンキース9―6レッドソックス

(8月18日 ボストン)
 あす決める!ヤンキースのイチロー外野手(39)が18日(日本時間19日)、レッドソックス戦に「2番・右翼」で出場し6打数2安打。9日(同10日)のタイガース戦以来となる複数安打で、日米通算4000安打まであと3本に迫った。19日(同20日)は休養日だが、20日(同21日)に本拠地で予定されているブルージェイズとのダブルヘッダーで、新たな金字塔を打ち立てる。

 日米4000安打へ残り3本としても、イチローは相変わらずさばさばとしていた。試合後、「どこで、どんな形で節目を迎えたいか」と問われても「そんなこと、今は何も考えていないです」と苦笑。8回無死一塁で、絶妙なバントを三塁線へ転がしたことも「あれはバント(犠打の指示)だもん。送ればいいだけ」と淡々としていた。

 それでも打撃内容は早期達成を予感させた。3回は先頭でデンプスターの外角チェンジアップを、バットのヘッドを返さず中前打。芯で捉えた安打は25打席ぶりだった。直近6試合は2試合休養日を与えられ調子の維持が難しく22打数2安打。タイミングが遅れがちでファウルの音も良くなかったが、この打席は1ボール2ストライクから5球連続でファウル。徐々にタイミングが合い最後はバットにボールが当たる音が「パシッ」と乾燥した音に変わった。

 この日のフェンウェイ・パークは異様な雰囲気に包まれた。試合前には薬物規定違反問題で渦中にある同僚ロドリゲスとヤ軍フロントの対立が表面化。ブライアン・キャッシュマンGMがベンチ前で20分以上も対応に追われ、イチローも「これはちょっと異常じゃないですかね」と困惑の表情を浮かべたほどだった。

 2回にはデンプスターが投じた初球がロドリゲスの両足後ろを通過。そして3ボールからの4球目が背中付近を直撃した。直ちに両軍に警告が発せられたが、ジョー・ジラルディ監督は投手の退場を訴えて猛抗議。指揮官が退場処分となった。これにはイチローも「あれはない。(投手は)一発退場だと思う」と怒りを表し、雑音を遮断する対処法には「関わらないことですね」と話した。

 騒然とした中で宿敵レ軍戦を終え、20日からは本拠地でブルージェイズとの4連戦。しかも初日はダブルヘッダーだ。最近3年間では4度あったダブルヘッダーで3度3安打以上を記録しており、期待が膨らむ。大リーグでも2人しか到達していない偉業。その瞬間は間もなくやって来る。

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