延岡学園の浜田　兄超え２勝！父も兄も甲子園を経験

＜延岡学園・聖愛＞５回２死一、二塁、浜田は左中間に適時二塁打を放つ

第９５回全国高校野球選手権３回戦 延岡学園１０―０弘前学院聖愛

（8月18日 甲子園）
　“ピンク軍団旋風”が止まらない！！延岡学園が初の８強入りだ。３回戦４試合が行われ、延岡学園（宮崎）は４番・岩重章仁外野手（３年）、５番・浜田晋太朗外野手（３年）の中軸２人で４安打６打点と大活躍。先発・奈須怜斗投手（３年）も８回無失点の好投で弘前学院聖愛（青森）を１０―０で下した。準々決勝では春夏初出場の富山第一（富山）と対戦する。

　１３安打１０得点の猛攻。延岡学園を初のベスト８入りに導いた立役者は５番・浜田だ。「岩重がタイムリーを打って自分も続くぞと思った。追い込まれていたので食らいついていった。真っすぐをコンパクトに打てた」。１点リードで迎えた５回、２点を追加しなお２死一、二塁で打球は左中間を抜けていく２点二塁打だ。

　「初戦で打てた（２安打２打点）ので、きょうも自信があった。走者がいる場面は、いつも自分が還して投手を楽にしてやろうと思う」と、６回にも２死一、三塁からスライダーを右前に運び、９点目を叩き出した。

　尊敬する兄を超えるのが目標だ。浜田の父・晃喜（あきよし）さん（４８）は８２年春、延岡商のエースとして甲子園出場。３歳上の兄・晃成（こうせい）さん（２０＝東京ガス）も１０年夏、延岡学園の４番打者として甲子園で２試合１０打数５安打と活躍した。

　延岡市の少年野球では「東ファイターズ」、中学では「延陵ボーイズ」に所属し、常に目標である兄の背中を追ってきた。大会前には晃成さんから「スタンドのお客さんを味方にして思い切ってやれ」と激励を受けた。そのエールに応える２安打３打点に、浜田は「（兄を）超えられたかどうかは分からないが、兄にできなかった甲子園２勝ができてよかった。喜んでくれてると思う」と胸を張った。

　浜田と競うように、４番・岩重も２安打３打点。高校通算２０本塁打、宮崎大会で打率・５２６の主砲は「一発よりもつなぐ意識でコンパクトに振った。チャンスで打ててよかった。後ろに勝負強い浜田がいるので頼もしい」と５番打者を称えた。浜田、岩重のバットが、九州勢最後の砦（とりで）を守った。

　◆浜田　晋太朗（はまだ・しんたろう）１９９５年（平７）１０月１６日生まれの１７歳。宮崎県出身。小１で野球を始め、延岡中では「延陵ボーイズ」に所属し、中２の春夏、中３の春はエースで全国大会出場。延岡学園では２年夏に背番号７で７番。秋から５番を打つ。父・晃喜さんは延岡商のエースで８２年センバツ出場。１回戦で高知商に２―５で完投負け。好きな言葉は「３倍努力」。１メートル７３、７０キロ。右投げ右打ち。