常総9番・眼龍 打線“開眼”V弾 祖先は加賀藩主の眼科医

[ 2013年8月19日 06:00 ]

<福井商・常総学院>5回無死、常総学院・眼龍が左越えに先制ソロを放つ

第95回全国高校野球選手権3回戦 常総学院9―1福井商

(8月18日 甲子園)
 3回戦4試合が行われ、8強が出そろった。第1試合では常総学院(茨城)が福井商を9―1で下し、03年以来10年ぶりに8強入り。9番に座った眼龍(がんりゅう)達矢外野手(2年)が、5回に先制の左越え本塁打を放つなど打線が全員安打の17安打を放った。

 「眼龍」といっても独眼竜の異名をもつ戦国武将・伊達政宗ではない。守備要員でベンチ入りし、「9番・右翼」で先発した2年生の眼龍達矢が大仕事をやってのけた。

 「長打を狙わずにつなぐ意識で打席に立ちました」。0―0で迎えた5回。長谷川の132キロ外角直球を捉えると、打球は左翼フェンスぎりぎりに飛び込んだ。高校通算4本目、公式戦では初の本塁打だった。

 地道な努力が実を結んだ。甲子園入り後の宿舎では、同じ2年生で背番号10の坂本と毎晩30分間の素振りを行っている。「(スイングの)後ろが大きくなって右肩が下がる」ことが課題だったが、坂本にチェックしてもらいフォロースルーの大きいフォームへの修正に取り組んだ。北照(南北海道)との1回戦では先発したが3打数無安打。仙台育英(宮城)との2回戦ではスタメンを外れた。それでも6回から代走で途中出場すると、8回の打席で中前打。結果を出したことで、再びスタメンの座をつかんだ。

 全国的にも珍しい名字だ。父・一典(かずのり)さん(54)によると「全国でも私の親族くらいしかいない」と話す。祖先は江戸時代に加賀藩主の眼科医だったという。「文献の中に眼龍という用語が出てきて名付けられた」と名字の由来を説明した。

 眼龍の一発で勢い付いた打線は、先発全員安打の17安打9得点の猛攻で快勝。優勝した03年以来10年ぶりの8強入りを決めた。佐々木力監督は「もう少し長く野球をやりたいので国体まで行ける権利を得られてうれしい」と笑顔を見せた。

 木内前監督が率いた03年は、スター不在での優勝だった。今夏のチームは9回に今大会2本目の一発を放った内田と、3試合連続完投勝利を挙げたエース飯田という投打の柱がしっかりしている。ここに伏兵・眼龍も加わった。まさに盤石の布陣。常総学院が群雄割拠の甲子園で10年ぶりの頂点を狙う。

 ▼常総学院・木内幸男前監督(一塁アルプス席から観戦)佐々木監督は、自分の野球に新しいものを取り入れているから大丈夫。私も一緒に戦い抜くっぺよ。

 ◆眼龍 達矢(がんりゅう・たつや)1996年(平8)7月30日、千葉県生まれの17歳。茨城に引っ越した小2から野球を始め、土浦一中では軟式野球部に所属。常総学院では1年秋からベンチ入り。遠投は90メートル、50メートルは6秒3。好きな言葉は「感謝」。将来の夢は公務員。1メートル75、73キロ。右投げ右打ち。

 ≪全国に約30人≫「眼龍」という珍しい名字は、リクルーティングスタジオ社が運営する「名字由来ネット」によると、全国に約30人しかいないと推定される。先祖が仕えたという加賀藩のお膝元の石川、富山、滋賀などでも眼龍姓の届け出は2世帯しかなく、いずれも眼龍の親戚だ。

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