反撃の巨人だ!両リーグ最多31度目逆転勝利

[ 2013年8月18日 06:00 ]

<巨・中>6回2死一、二塁長野が中越えに逆転の3ランホームランを放ち、打球の行方を見ていた杉内もバンザイ

セ・リーグ 巨人7-2中日

(8月17日 東京D)
 低い弾道が大歓声に後押しされ、バックスクリーンに飛び込んだ。1点を追う6回2死一、二塁。長野が逆転勝利を呼び込む豪快な中越え14号3ランを放った。

 「しっかり振り切れたけど、入るとは思わなかった。なかなか(バックスクリーンに)打てないので、凄くうれしい」

 まさに声援の後押しを受けた一発だった。1点を追う4回1死一、二塁。長野は遊ゴロ併殺打で好機をつぶした。「ゲッツーって一番、流れが切れる」と気持ちを引きずったまま中堅の守備に。その時、観客席から響いたファンの言葉がはっきりと耳に届いた。「長野~切り替えろ!」。6回の3打席目。仕留めた4球目の真ん中高めの134キロのスライダーは、初球に空振りした132キロとほぼ同じボールだった。ファンの言葉通り、打席でもしっかりと気持ちを切り替えた長野は「普段もあーって思っちゃう方だけど、言葉を掛けてもらったので」と声の主に感謝した。

 これでチームは両リーグ最多の31度目の逆転勝利。イニング別得点では7回に67点、6回に61点、8回に58点と終盤の得点力の高さが際立つ。原監督は「そういう野球をしないと駄目。粘り強く戦うことが一番、大事」と逆転の多さに手応えをつかんでいる様子だ。首脳陣は試合前に「カブレラは直球が多い」という傾向をナインに伝えていたが、この日は変化球が軸だった。「打席に立つときょうはちょっと違っていた」と長野。そこですかさず相手を分析しながらチーム全体で対策を立て直す姿勢が、6~8回の逆転劇の多さに結びついている。

 早くも8月4度目の勝利打点を挙げた長野は、阿部を抜き、チームトップの勝利打点10となった。「みんなでつないで最後までという感じですね」。阪神が勝ったため、マジックは1つ減って32。終盤に強さを発揮するチームと同じように、長野がシーズンの勝負どころでギアを上げてきた。

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2013年8月18日のニュース