木更津総合、夏1勝の原動力は悔し涙?五島監督「不思議なチーム」

[ 2013年8月11日 10:58 ]

1回戦を突破し、胸を張って校歌を歌う木更津総合ナイン

第95回全国高校野球選手権大会1回戦 木更津総合7―5上田西

(8月11日 甲子園)
 悔し涙の分だけ強くなった。5点リードの9回に3点を失い、なお2死二塁のピンチだったが、2年生エース千葉は最後の力を振り絞って荒井を空振り三振に仕留めゲームセット。木更津総合が苦しみながらも2008年夏以来の1勝を手にした。

 昨夏は初戦(2回戦)で優勝した大阪桐蔭に2―8の完敗。1年生だった千葉は8回から登板して2回を2安打1失点だった。「去年は来ただけで何もできなかった。今年は目標だった校歌を歌うことができてうれしい」。ピッチングは本来の調子ではなかったが、最後までマウンドを守り抜き、5回には勝ち越し打も放ったエースはお立ち台で顔を紅潮させた。

 4回までは上田西の先発・浦野の前にノーヒット。チーム初安打は5回だった。2連続四球で1死一、二塁から8番・秋庭が左中間を破る同点二塁打。その秋庭も昨夏、悔し涙を流した1人だった。大阪桐蔭戦に6番・一塁で出場したが、2打数無安打1三振。守りで2失策を犯し、途中交代を命じられた。

 「去年、ああいう形で代えられた選手がチームを乗せるヒットを打ってくれた。素晴らしいことですね」と五島監督。この一打をきっかけに打線に火がつき一挙7点。指揮官も「ちょっと不思議なチーム」というほどの集中打だった。

 「この勢いで次からも一戦一戦全力を出し切って勝ち進みたい」と千葉。1勝では終わらせない。昨年の悔しさは勝ち進むことで晴らす決意だ。

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