巨人 執念のM減らし ロペス9回同点弾、救援7人継投でドロー

[ 2013年8月11日 06:00 ]

<広・巨>引き分けに持ち込みハイタッチをする(左から)ロペス、寺内、村田、坂本、阿部、西村

セ・リーグ 巨人5-5広島

(8月10日 マツダ)
 負けはしない。巨人は10日、広島戦で延長12回、4時間31分の激闘の末に引き分け。優勝へのマジックナンバーは1つ減って「38」となった。阿部慎之助捕手(34)が初回に左中越え26号2ラン、6回にも右越え27号ソロと2本塁打を放って試合を優位に進めながら、7回に逆転を許した。それでも土壇場の9回にホセ・ロペス内野手(29)が左越え14号ソロを放ち同点。救援陣も7人の無失点リレーで引き分けた。

 勝てなかったが、負けもしなかった。それが首位を独走するチームの強さでもある。3試合続けての4時間超の試合で、9日に点灯させた優勝へのマジックナンバーを1つ減らした。

 「全員でね。毎試合だけど総力ですね」

 延長12回を戦い抜いた原監督は大きく息を吐き出した。

 1点を追う9回。1死からロペスが左翼席へ運んだ。「ヒットを打つのではなく、同点にしようと思っていた」と狙った一発。土壇場で試合を振り出しに戻した。

 これで4試合連続で8回以降に同点、もしくは勝ち越しという試合が続く。それを引き出した一つが原監督の用兵術だろう。阿部が初回に左中間席に2ラン、6回に右翼席にソロと今季2度目の1試合2発。「1本目は打球の上がった角度が良かった。2本目はちょっと詰まったが、しっかりと振り切った分、飛距離が出てくれた」。そう振り返った主砲は、翌日に広島移動を控えた8日のDeNA戦(横浜)で完全休養を与えられた。ロペスも同戦の7回の交代時に試合中の帰宅を許された。「自分のキャリアでも初めてのこと。周りが寝不足の中、おかげで2時間も余分に眠れたからね」とロペス。2人とも万全を期したこのカードで大きな仕事をした。

 そして、もう一つ見逃せないのが救援陣の底力だ。7回に杉内が突如崩れ、4点リードをひっくり返されて降板したものの、この回途中からリリーフ陣が踏ん張った。香月、青木、笠原…。延長に入ってもマシソンらが踏ん張り、西村まで計7人が無失点でリレーした。前日も4人の救援陣が快投し、2試合でのべ11人の救援陣が11回無失点だ。

 結果は引き分けでも、首位の巨人にとっては勝ちと同等。栄光のゴールへまた一歩近付いた。

 ▼巨人・西村(12回を3者凡退)みんながいい形でつないでくれた。しっかり僕も抑えないと。

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2013年8月11日のニュース