左手にマメ6つ!修徳の“両さん”森田 爆発呼ぶ逆転弾

[ 2013年8月10日 06:00 ]

<修徳・大分商>6回1死二塁、修徳・森田は2ランを放ちガッツポーズ

第95回全国高校野球選手権1回戦 修徳8―2大分商

(8月9日 甲子園)
 逆転弾に喜びを爆発させた。修徳の2番・森田は一塁を回ると、大きくガッツポーズした。

 「それまでチームが打ててなかったので、自分が決めてやろうと思った。あれでみんなも力が抜けて打ち出した」

 1―2の6回1死二塁。初球のスライダーを振り抜き左翼席に運んだ。「直球狙いだったが、反応して捉えることができた」。この一発が強力打線を目覚めさせた。8回には森田の右前打など4安打で一挙4点。終わってみれば、10安打8得点。東東京大会8試合で72得点、打率・390と打ち勝ってきた阿保(あぼ)暢彦監督は「甲子園で(東東京大会と)同じ野球ができてうれしい」と、9年ぶりの甲子園の勝利を喜んだ。

 指揮官の「夏は打たないと勝てない」という方針で、4、5月は一日1500スイングのノルマが課せられた。森田は練習後さらに、約30分間自主的にバットを振った。甲子園に来てからもそれは変わらない。「振り込んできたから、負けない自信があった。強い打球がいくようになった」と、左手にできた6つの大きなマメを誇らしげに見せた。

 中学時は松坂(インディアンス3A)も所属した江戸川南リトル・シニアに在籍。中学1年で世界大会3位になった経験も持つ。「大きな舞台を経験して強い心を持てるようになった」という。

 修徳は漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台、東京都葛飾区に所在する。7回の攻撃では三塁側アルプス席からテレビアニメで使われた「葛飾ラプソディー」が鳴り響いた。森田の左右でつながりそうな眉は漫画の主人公「両さん」をほうふつさせる。その森田がこの試合の「主人公」になった。

 ▼修徳・桜井(1点を追う5回途中から救援し、9回途中まで無安打の好投)地方大会で全然活躍できなかった。何とかチームに貢献したかった。

 ▽無失策試合 1回戦の大分商―修徳で記録。今大会初。

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2013年8月10日のニュース